彼誰のラストボツ案

「なァ、もう来なくて良いんだぞ」
「……放って、おけない……だけです」
「……」
「もう、意地みたいなモンなんでしょうか?」
「…………夢主さん」
「ヘぁッ?!」
「んは、なンだよそれァ……ククッ」
「……だって……」
「今まで、ありがとうなァ」

「でも、その、もう……来れなくなると思うんです」
「そおかィ、その方が良ィ。世話になった。いずれ礼を持って行く」
「……あの、例えば……」
「……」
「例えばですけど、」
「アァ?」
「……子供ができたりしたら、嬉しいと、思いますか?」
「作りゃしねぇよ」
「いえ、その、だから、出来たら、ですよぅ!」
「だから、作らねぇ」
「でも、出来ちゃったりしたら!」
「作らねぇんだから、出来るわけねぇだろォが!」
「でも!!出来ちゃったら!なんです!!!」
「わからねぇ奴だなァ!!だか……おい、」
「で、出来ちゃったら、……嬉しいと、思いますか……」
「待てェ」
「お、鬼狩り様は、出来ちゃったら……」
「覚えは、ねぇぞ……」
「ちが、そうでなくて……!」
「居るのか……?」
「そうで、なくて……!」
「ちょっと待てェ……ソコに、居ンのかァ?」
「……どう、しよう……どうしましょぉ……!」
「……は、」
「そうじゃなくてぇ、……嬉しいと、思って……くださるんなら、そうなんですよぉ……!」
「わけ、……わかんねぇこと言ってんじゃねぇ」
「嬉しくないなら、違うんですっ!!わた、私だけのなんですっ!!!」
「……おい、」
「あ、あげませんからねっ、わ、たし……だけのっ、」
「……」
「私が、一人でつくったんですぅ!」
「バカ言うんじゃねェ」
「あなた、の、子なんかじゃ、無いんだからっ!!」
「悪ィ」
「私の、子なんですよぉ!!」
「すまねェ」
「ひと、りでもっ……出来るんですッ!知らな、いんですかぁ!!」
「申し訳ねェ」
「違うんですって、言ってますっ!!」
「面目ねェ」
「だって、だっ、わた、……私、うれ、嬉しかっ……うわぁぁん!私のなんだからぁ……!!!」
「……大事にする」
「わ、わぁぁぁあん!!」
「最期まで、絶対に大事にする……だから」
「そうじゃ、無くって……!う、うぅ、」
「嫁に来い」
「うわぁぁぁあん!」
「すまねェ」
「お嫁さんにっ、して、……うぇえ、じ、……しで、くれる?」
「嫁にでも、なんにでもする」
「わたしっ、わたしね、」
「……」
「鬼狩り様のこと、……っ、お慕い、してても……良いですかぁ、」
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