ループについて ◎ループについて 彼女は、17歳から18歳になるまでの一年間を、永遠に繰り返している。 ループとは言っても同じ場所で何度も繰り返しているのではなく、世界線が変わる=死んだらまた別の世界で女子高生として生まれるので、その時その時で状況や周りの人物、年代背景は違う。 また、彼女には前の世界の記憶がある。 スキクーは、このループが始まる前は普通の女子高生だった。 (と、本人は思っている。が、もはや元が何だったのかすら分からない。自らの一番古い記憶が普通の女子高生の姿だっただけであり、実はもっと昔から何億回もループしている。けれど、頭のなかの容量ではもう処理できないほどの量であり、回数にしたら気が狂うレベルなので、忘れている。) どこの世界でも変わらないのは、彼女が永遠にひとりであること。 肉体的には死ぬけれど、精神的にはいつまでたっても死ねないこと。 ◎ループするとどうなるか ループするたびに、その一年で一番心に残った人物(=大切なひと)の癖や嗜好、外見などが付属していく。 ここでの大切なひとは、恋愛感情、親愛感情も含む。 大切なひとが出来なかった場合は、その世界の特徴などが付属する。 ◎死因 誕生日の前日、または前日までに、スキクーに恋愛感情的な意味での大切な人ができればその人に殺され、できなければ毎回なんらかの要因(事故死、天災などその死に方は様々)で死んでいる。 ここでの大切なひとは、恋愛感情のみ。親愛感情は含まない。 大切なひとがスキクーを殺したくなかったとしても、必ずそのひとに殺される。 殺したくないのにスキクーを殺してしまうのは、そういうものだから。そういうふうに出来ているから。そうしないといけない、と脳内で勝手に処理される。 ◎大切なひと お互いがお互いを想う仲。もしくは、スキクーが一方的にこのひとが大切だ、とおもえばそれは大切なひと。 でもそのひとに殺されてしまうから、そのひとに無意味な殺生をさせることになるから、スキクーは無意識に大切なひとをつくらないようにしている。彼女は一人で死んでいく。 top |