▽3回目 廻守さん




◎世界観

???





◎お話

眼裏でちかちかと光が瞬く感覚に、飛び起きるスキクー。
その髪色は黒からミルクティ色になり、瞳がオッドアイになり、フェネックの耳と尻尾などが生えている。

前の世界で魔法学校の制服に着替えたはずが、一回目の世界で着ていた、学校の制服に身を包んでいる。



今までとは違って、とても狭い場所。
スキクーが立っている四畳分くらいの丸いスペースが、白く発光していて、その外側は宇宙のような状態になっている。
落ちたらきっと死んでしまうだろうな、と言うことが彼女にも分かった。


宇宙には、星や惑星の他に、鉱石や宝石のようなものが浮遊している。
スペースに繋がるように、大中小様々な、とうめいの階段がある。下にも上にも続いているが、どれもぼんやりとして先は見えない。



そこには、廻守(みかみ)と名乗る人物がいた。
長髪をきれいに編み込んでいて、髪色は白銀。大人なのか子供なのか、彼なのか彼女なのか分からない。恐ろしいほどに整った顔をしている。

その人物はスキクーの向かい側で、にこにこと柔らかな笑みを浮かべている。椅子に座っているが、足元は石と宝石で固められており、動けるようには見えない。


廻守は敬語を崩さない。
スキクーは、どうしてここにいるのか、何度も生まれ変わっている気がする、など色々と問いかけるが、肝心なことは全く教えてくれない。


今が何時なのかもわからず、ただただ、鉛のように重い疲労感がある。
と、壱川の噛み癖が付属しているスキクーは、口寂しさに宇宙に浮く星を食べてしまう。すると、彼女の瞳の中に星が生まれた。
が、鏡などがないこの世界では、気付いていない。


星を二つ食べ終えてしまうと、その次に、浮いていたフローライトを食べ始める。胸元に鉱石が埋まる。


廻守は笑みを崩さず、眉根だけを寄せた。運命は変わらないのですね。抑揚のない声が響く。
そうして廻守の足元の石は、無数の手指のように姿を変え、スキクーを外側の階段に追いやる。
抵抗もできず、彼女は落ちていく。



「一年間もここにいるのは暇でしょう。早めに終わらせてあげますね」



◎付属要素

目の中の星、胸元の鉱石(フローライト)




◎要約

謎の世界で謎の人物に遭遇!
狭いスペースの外側は宇宙空間みたい。どういうこと?
廻守と名乗った謎の人物は、どれだけ質問しても、答えを教えてくれない。

暇になるスキクー。つい、浮遊している星や鉱石を食べてしまう。
すると廻守は意味深な発言をしつつ、彼女を驚異的な力で押し、宇宙へ落としてしまうのだった。




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