黄昏の風 | ナノ

第八話.昔話をしよう

ブランコに乗り前や後ろに揺れるぬらりひょん


『あの…』

「お嬢ちゃんも、乗ってみればえぇ」

『いやぁ…まっいっか』


隣のブランコに飛び乗り勢いをつけて

前後に揺れる



「さてと、お嬢ちゃんはワシの何を知っておる?」


"キィ…"




さっきと雰囲気が変わった?



『それでは聞いてもいいですか?貴方が魑魅魍魎の主となった時のお話を』

「400年前の話か…いいじゃろう」







そして、語られた400年前の真実






話が違う…。





ぬらりひょんの話では悪いのは羽衣狐

いや、もしかしたら母様も

ぬらりひょんが羽衣狐を倒していなかったら






「んで、羽衣狐を斬って魑魅魍魎の主になったんじゃ」

『…』





殺されていたのかもしれない…。

そう

どちらが嘘をついているのかさえ

私にはわからない

でも、次は私が話す番



『私の母は羽衣狐と友人でした』

「なに?」


自分の知っている昔から幾度となく

聞かされた昔話…。




「ふむ、となるとワシが嫌われとる意味もわかる…。」

『いえ貴方の話が本当であれば感謝するのは此方の方です』

「…」

『…』




静かな時間が流れる


組の問題だとしても頼れない

都合がよすぎる



『じゃあ私は』

「まちなさい、リクオに会いに来たんじゃろ?会ってけばいい」

『いや、そんなつもりは』

「ワシは何も思っちゃいねぇよ」

『えっ?』




何を思っての言葉なのだろう



救いの手が差し出された気がした



2013/03/16





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