無意味な転生 | ナノ

7〜美女?は貧乳もっこり〜

「ひっ!それは、止めてくれ!堅野祥治ってヤツなら、友達だ。だから、アイツの所に連れて行ってくれ!」

 本日何回目だと思いたくなる生命の危機に、オレはなんとか親友の名前を出す。

「ん〜。微妙だにゃ〜。こいつ。なんで、魔王様の本名知っているのか謎ぉ〜。まあいっか。ショウジ様、連れて来いって言ってたし」

「た、たぶん。会わせてもらえば、分かってもらえると思う。だっ、だからお願いします」

 神様がそうだと言っていたから、間違いなく魔王は親友の祥治だろう。それなら、会って話すれば分かってもらえるはず。
 オレとアイツにしか知らないことなど山ほどあるからだ。

「ん〜。もし、魔王様がし〜らないって言ったら、魔王城のモンスター共の玩具にしちゃうからねぇ〜。あ、あちきが先に遊んであげるぅ〜。魔王様相手だと受けたいけど、お兄さん相手だと、なんでか攻めたくなっちゃう。あちきが、突っ込んであげようと思うの珍しいんだよ〜。グチュグチュに馴らしてから、モンスターたちの相手にさせても面白そ〜。あっはっ。たのっしみ〜」

 無邪気な残虐さを含んだ薄ら笑いを浮かべて、美女?がとんでもない事を口にしている。
 オレは慌てふためいて、彼女?を押しのけようと手を伸ばした。

「あれ?」

 その手が彼女?の胸にあたる。その途端に、あり得ない事態が起こる。

 ぷっしゅ〜〜。

 空気が抜けるような音と共に、彼女?の豊満な胸がみるみるうちにしぼんでいく。

「なっ、何をするだァーッ!ゆるさんッ!」

 いきなり、どすの利いた低い声で美女?がオレを殺気をぶつけてくる。死亡フラグ再びな状況に、オレは慌てて謝る。たしかに、これはオレに非がある。

「す、すみません。ま、まさか、風船だとは思わなくて…」

「てめえ、この胸、作成するのに、どれほど時間掛かったと思うんだ! てめえ、覚悟はいいか?俺はできてる」

「む、無理です!本当に悪かったですって!」

 モブに戦闘など不可能である。美女?の口調も男にしか思えないモノだったが、そんなのは気にしている場合ではない。全身誠意を込めて謝罪する。
 その甲斐あって、殺気は薄れて美女?の雰囲気も徐々に元通りになった。
 男モードから、ハイテンション女モードになる。

「あ〜ん。ひっど〜いよ〜。せっかく、ショウジ様に気に入ってもらうためにしたのにぃ〜」

 これを聞いた瞬間、オレは確信を得た。魔王ショウジとやらは、間違いなく親友の祥治だ。

「あいつ、相変わらずおっぱい狂いですか?」

 懐かしくなってオレは状況も忘れて、聞いてしまう。すると、猫耳をぴんっと断たせたまま、美女?は楽しそうな声をあげる。

「やっぱ、本当に知り合いなんだっ!へんなの〜。でも、どうだろ?確かにおっぱいに拘りを持っているみたいだけど、ちょっと違うかな?ゲテモ…いやいや。魔王妃さまのおっぱいの手入れにだけ、こだわりを持っている感じなの〜」

「はぁ〜?あいつ、嫁さんできたの???」

 ハンマーで殴られるような衝撃の事実を聞いて、オレは吃驚して大声で質問した。


な、なんか、親友もとい、魔王祥治の株がかなりdownしていってるのが聞こえてきそうだww


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