2〜色男を○○○○○にしてみた〜 「あ、あの。とりあえず、止めて下さい。えっと、たしか…シャン様」 オレは必死に彼の名前を思い出して呼んだ。そうこの色男には見覚えがあった。村娘に無理やり見せられた勇者新聞の写し絵。王宮騎士団長様のシャンだ。つまり、勇者集団の一員である。 「へえ〜。俺のこと、知っているんだ。ふ〜ん、なら話が早いね。君って本当に淫魔なの?あの研究バカとナル坊主が揃って、旅する前にすることがあると言ってんだけど?」 嫌だが、心当たりはビンビンにある。変態ストーカーと腐れ聖教師のしなければいけないことが自分に深く関与していることぐらいは。 「ただの村人です。騎士様。オレなど気にせずに魔王討伐の旅へとどうぞお向かい下さいませ。…平和の為にも」 ただの被害者だ!この変態の一員!とっとと変態ヤローどもを連れていなくなってくれ。オレの身の安全の為に。 と、本音をまるっと隠しつつ懇願する。 「まったくもって同感だよ。俺は不真面目と言われようが他の奴らと違って王直属だからね。だから、魔王討伐まで勇者一行を導かないといけないんだよね。後一歩って所で、こんなしょうもない事で足止め食いたくないし」 見た目と違って、真面目なことを口にする彼…シャンに状況も忘れて感動を覚える。今ので僅かに好感度が上がった。 当たり前のことを言っただけだと他の人は言うだろうが、オレの周りに常識人はいない。だからこそ、ダイレクトに響いた。 こいつなら、連れて行ってくれるかもしれない。この日々のトラブルのネタたちを。 そう期待を込めてまだ股から顔を出している彼を見た。 しかし、その期待は次の瞬間。あっけなく粉々に打ち砕かれる。 「あいつらの狙いは君だけだ。なら、簡単だ。君もメンバーに加えたらいい。旅と並行して奴らの好き勝手にさせれば解決さ」 楽しそうに口元に弧を描きながら極悪非道なことを言う騎士様。 その魅惑的な表情こそ、淫魔のようにしか見えない。 「いっ、いやだぁ〜〜。絶対、無理無理無理!ぜ〜たい、旅なんかしねぇー!あんな変態どもと!」 敬語を使う気すらなくなり、オレは大げさなほど頭を左右に振って断る。 腿の後ろを掴まれた状態で、逃げ出すことはできないのが悔やまれる。 「なんで?男に抱かれるのが好きなんでしょ?それも複数プレイが。聞いたよ。村人二人とやりまくっているって。なら、良いじゃん。こっちのほうがお得だよ?マッドもナルも性格はともかく、見た目はいいでしょ?俺もサービスでつけちゃうよ?俺、上手いよ?」 まるで根っからのビッチ扱いをされて、オレの中で綱のようにぶっとい神経が数本ぶちっとキレた。 「だれが、男に抱かれるのが好きだってんだ!どいつもこいつもあいつも、迷惑だとしか思ってねえってんだよ!」 ふんっっと鼻で息を吐きながら、オレは股の内側に力を込める。そして、騎士様の手ごと膝を中へと入れた。 その事で、フェロモン全開だった色男の顔がオレの股に挟まれてひょっとこのようになる。 不細工になった顔を見て、わずかに溜飲が下がった。 しかし、さすがは騎士様である。オレの股の力なんぞ相手ではないとばかりに、挟まれた大きな手でガバリとオレの腿を強引に開く。 思いっきりM字開脚されられて、股が悲鳴を上げた。堪えられないぐらいではないが、僅かに息を飲み込んでしまう。 「な〜にするかな?この悪い足は」 シャンはそう言うと仕返しとばかりに腿を厭らしい手付きで撫でてきた。ぞわっと背筋に寒気が走る。 フェロモン騎士は目を爛々と輝かせて、相変わらず股の間からオレを射抜くように見上げてきた。 今回は歩く18禁たらし騎士団長様ですw UNION・■BL♂GARDEN■ |