無意味な転生 | ナノ
2〜性少年ドウテ〜※触手(スライム)注意

(ドウテside)

「ふむ。ドウテに見られるとより一層快感が増すのだな。興味深い。男でもこの種のスライムで快感を得ることができるとは…」

 なんの感情も乗せずに分析のようなことを口にしてくるのは、旅の仲間である魔法使いのマッドさんだ。
 そう言えば、彼の使い魔の中にスライムが存在していた。

「マッドさん…。どうして、どうして、このようなことを!」

「何を疑問している?すべては研究の為だ。お前の情人だろうが、関係ない。俺は興味を持てばなんであろうと最後まで知りつくさねばならないのだ」

 マッドさんが心の欠片もない冷酷なことを口にしたのに、反論しようとしたがそれはディーさんの声で遮られることとなる。

「あーーっ…」

 思わず、彼の方を見てしまって、ぼくは息を飲み込んだ。
 透明な蔦であるゆえに見える彼の後孔。とうとう、スライムの触手が中に入り込んだのだ。それは赤子の腕ほどの大きさであるために結合部分である穴が丸見えになっていた。
 それを見てしまったぼくは自制することはできないほど、中心が興奮してしまう。

 その穴に入るべきものはそんなスライムなのでなく、このぼくのモノだ!

「ディーさんにそれ以上、ひどい事はさせない!」

 今まで尊敬していたし、その超人的な能力にどこか恐れを持っていた相手だが、それでもこれを許せる訳がなかった。

 しかし、敵は彼だけではなかった。

「おやおや。童貞坊やのドウテの心まで奪っているのか。この汚れた村人は。由々しき事だね、本当に」

 いつものように腰に腕を当てて、どこか芝居掛かったしぐさで現れたのは神の申し子と名高い聖職者のナルだった。

「そんな貧相な身体で、平凡な顔で、誰も彼もが虜になるのはおかしい。だから、僕には分かる。彼は淫魔だ」

 縄で手を縛られているために起き上がることも出来ないぼくに諭すように優しい口調で、ディーさんを侮辱してくる。

「ほら、しっかり見て御覧。いやだ、嫌だと言いながら、身体は悦んでいるだろ?これが証拠さ」

 そう言うと、ディーさんの胸のピンクの突起に手を伸ばし、ピンっと弾いた。

「やんっ…」

 まるで楽器のような反応で、ディーさんの厭らしい声が鳴る。スライムに塗りたくられた体液の中にどうやら媚薬成分が含まれていたようだ。だからそんな些細な刺激にでも激しく反応をする。 

「男のくせに、こんな所でも感じるんだ。淫乱」

 そう言うと、ナルさんは徐に自分の腰紐を緩めてローブの中から信じられないものを取り出す。

「ほら。僕が特別に清めてあげるよ。その汚らしいお口で受け入れるがいい」

 ナルさんは、ディーさんの髪の毛を鷲掴みにして自分の腰のあたりまで押さえ付ける。そして、もうすでに立ち上がっているものを無理やりディーさんの口に銜えさせた。

 快感に翻弄されているディーさんは理性もほとんど残っていないようで、素直にそれを受け入れていた。
 その背徳的で倒錯した光景にぼくは見惚れそうになる気持ちと、ディーさんに触るのがぼくでない事に対しての強い失望が入り乱れる。

「さあ。ドウテ。君も一緒にディーを清めてあげるかい?君もソウモ神の申し子と言われるほどの踊り子なんだから、君にもその権利はあるだろう。下の口は君に譲ってあげるよ」

 ディーさんの口を好き勝手に蹂躙し、一度彼の口腔に熱を放ったナルさんがぼくを縛る縄を外しながら誘ってきた。世間はたしかにぼくのことをソウモ神の申し子と言うが、ディーさんに出会ってしまった今、その称号はぼくなどよりよほど彼に相応しいと思っている。
 
 だが、そんなことはどうでもいい。
 ぼくは辺りに充満するディーさんのフェロモンにノックアウトされていた。もう彼を助けなければと言う正義感も罪悪感だけでなく、独占欲や彼への恋慕すら存在しない。ただただ、ディーさんのその淫魔にも勝るほどの濃艶な身体の最奥に、今まで使用したことのないぼくのモノを埋め込みたい。そうした単純明快な欲しか残っていない。

「ディーさん。ディーさん」

 まるで吸い寄せられるように、ディーさんに近づく。ぼくの欲求に従うようにディーさんの内部を蹂躙していたスライムの蔦はするすると引っ込んでいく。

 まだ伸縮を繰り返す穴はたしかにぼくを誘っていた。

「あっ…。ど…ドウテぃ…き、きてんっ…」

 名前を呼ばれて、誘われて、ぼくの中の理性のバーは思いっきり振り切られた。
 引きちぎらんとばかりにぼくは下ばきを外して、ディーさんに覆いかぶさる。
 そして、ディーさんの待ち構える穴へとつぷりと亀頭を収め…。

 ※※※※※※※※  
 
「あっ…ああっ…ディ…ディーさん」

 ぼくの手に熱いほとぼりが飛び散る。

「はぁ…はぁ…」

 空気を一杯吸い込みながら荒れ狂う息を必死に整える。

「あ〜。今日は触手バージョンだったぁ〜」

 汚れた手を寝具に付けない様に空に浮かしながら、ぼくは仰向けにベッドに転がる。
 自慰を終えた心地よい解放感を味わう。

 ディーさんと知り合ってから、ぼくは今まで以上にハイペースで自慰を繰り返していた。まるで低能のモンスター並みである。
 もともと、そうしたことに興味旺盛ではあったが、対象は女性でありそれも適当な相手だった。しかし、ディーさんに一目ぼれしてからこの方、頭に浮かべるのは彼の姿のみ。それもいろんなバージョンで彼を抱いていた。
 仲間であるナルさんとマッドさんが彼を狙っていると聞かされ、余計に彼への劣情を意識した。
 
 時には恋人同士版。
 時には凌辱版。
 時には凌辱+恋人版。

 そして、今日はそれ+触手だ。

 息が落ち着いたぼくは水で汚れた手を流しながら、次のネタを考えていた。

 次は、小道具で行くか…。

 頭で思い描くことに罪はない。

 たしかにこれは真理である。だが、もしそれが現実に見えるものだとしたら間違いなく重罪になるだろう。それほど童貞の妄想は無限だった。

 end


 夢オチならぬ妄想オチ。スプレー缶の出番がないのは、ドウテがそれを知らないからです。知ることがあれば彼の妄想スキルはレベルアップすることでしょう。あくまでもドウテの妄想なので、ディーがアンアン淫乱娘のようになっています。本来は、アンアン淫乱男wナルが非道になっていますが、それもドウテの妄想なのでホンモノとは少々異なります。ホンモノはもっと、へんた…(自己規制)

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