激しい雨音と、風の音。
「……」
「……」
「聡奈ちゃん、大丈夫?」
「な、ななな、何が?」
「ちょっ、声震えてるよ!予想以上の怯えぶりに、お兄さんびっくりだよ!」
「怯えてる!?私が!?何に!?」
「台風に」
「……」
「……」
「ふ、普段の雨風なら、私大丈夫なんだからね!?」
「うん」
「っ、だけど、この間の件もあるし、また凄い雨降ったらどーしようって思って、それでっ、それで」
「うんうん、そうだよね。──聡奈ちゃん、今日はお兄さんがずっと、手繋いでてあげる!」
「っ……嶺ちゃんは、私のこと甘やかしすぎだと思う」
「ふふっ、ぼくはね、好きな子は、でろっでろのどろどろに甘やかしちゃうタイプなんです!」
そう言って握ってきた手は、大きくて少しだけ安心した。
20131026
☆★☆
雨風が本当に凄いです。
雨がね、本当に。
前回の台風で、近所の道路はどしゃくずれでふさがれ、家の裏にあった川は溢れて田んぼと合体しました。今回もそんな感じになるのかと思うと、不安です。
皆さんも、気をつけてくださいね!
雨音に怯えて 嶺二