濡羽色の夜を切り裂いて走る銀色のことを、今も、鮮明に思い出すことができる。たった一人だけを乗せ、狂おしい音を奏で、持ち主を護る、クレイジーな馬だった。いとおしくみがかれたアルミのタンクは、だれの顔も映さなかった。 たったひとりだけ。天羽だけのものだった。 けだるい体を投げ出しても、都合のいい夢すら見ることができない。無理に瞼をとじると、瞼の裏には乱反射するような赤色や黄色がぎらぎらと居座りつづけ、本当の真っ暗な夜は訪れてくれない。あの少年の顔すら現れない。出てきてくれなくて、会いにきてくれなくて。気がつけば、みずから会いにゆこうとしていた。 飛んでも、優理は、いまだここにいた。 同じ場所と思っていたところは、そうではなかった。 目を閉じたまま、彼が想像した場所を、自分も想像してみる。優理には、光が未だ見えない。彼の愛した詩人の作品でも読めばいいか。あれは、死に近づきすぎていて、享楽や煌煌とともる光等のほうを信じたい優理には、どうにも怖かった。 優理にはよみとくことのできなかった、すむことのできなかったスピードが迫ってくる。暗闇だ。そのさきに、光のような向こう側があると信じていた。深海に落ちてゆくように、漆黒が続いてゆく。不穏な血のにおいが突如ただよったあと、そのさきに切れ目がうまれて、優理は、グレイのバイクとともに、沈んでゆく。 そこで目が醒めた。 目覚めた優理の頬を夜風がそろりと撫でた。 閉め切られていたはずの、狭い個室の窓。なぜか、かすかにあけられている。すっきりと冷えた夜風がそこからさらさらと忍び込んでいる。無機質なかおりに満ちていた部屋に、新鮮な空気がみたされてゆく。 鋭利な気配が至近距離を漂っていることに、即座に気がついた。強い香水の香りと、不穏な血の匂い。 ベッドの隣の丸椅子にいつのまにかすわっている、いかにも高級そうなストライプのスーツ。横たわった優理の目からとらえることのできる、その鍛えられた手首には、プラチナのブレスレットが鈍くきらめく。痛々しいほど鍛えぬかれ、切なく削がれたその体からは、どうしたって、少年らしさが芳しくにおいたつ。首もとにも、プラチナの分厚いネックレス。 こんなに切ない体なのに、こんなモノを着こなしつけこなす「オトコノコ」といったら。 「薫……」 緋咲薫。この子しかいなかった。 繊細な紫色の髪の毛は、獰猛に逆立っている。やや年下の少年の、実に洗練された姿。額には、いやな脂汗がうかんでいるようだ。さきほどからかすかにかおる血液のにおい。真っ青な顔色。緋咲は、どこかこわばった表情で、優理をじっと見入っている。優理には、ハリネズミのこどもが怒っているようにも見えた。 優理の黒髪は、しどけなく眠り続けていたことにより、癖もひどく付き、大分乱れているだろう。身体を起こそうと肘をつき、片手で髪の毛を整えようとすると、 「寝てろよ、優理」 やや年下の少年から、優理を労わる言葉が飛び出した。 まだふらつく頭と身体。深いため息をつきながら、優理が、頭を緋咲のほうに、傾ける。 ひさしぶりではないはずなのに、ずいぶん昔から会っていないような気がした。 さほどひさしぶりではないのだ。 あの場所で、天羽を葬るあの場所で会ったのだから。 天羽と緋咲と優理。 いつのまにか三人で過ごすことがなくなった以降も、優理は緋咲のことを気にかけていた。夜の町を歩き回り、あふれる言葉に注意深く耳をそばだてていると、この少年の情報は、そのうち手に入る。男の口からも、そして女の口からも。 どの族のだれと揉めた。 どの女が緋咲にしつこく接触をこころみたが、相手にされなかった。 優理は、緋咲の動向や情報を、それとなく天羽に伝えたこともある。だけれど、もう、三人でいる時間は、いつしか、かえってこないものとなっていた。 「こぉら、タバコだめよ」 入院着姿の優理の白い腕がひゅっと伸び、今にも火がともされようとしていた煙草を、緋咲の口から抜きとった。 「ウルセエよ……」 「だめったらだめ」 奪い取った煙草を細い指で抓みあげたまま、優理は緋咲を叱り飛ばす。ジョーカー。今時、あえてこれを吸う男はあまり見かけない。ブラウンの紙巻煙草。普通の煙草よりずいぶん長さがあり、スリムなフォルムだ。緋咲の、しなやかで精強な指には嫌味なほどマッチしている。その、残酷なほど力強い指に仕込まれているもの。優理は、この男の子の歴史を、一部分とはいえ、ずいぶん深く濃厚に知っているのだ。 「前から言いたかったんだけど、これ、おいしくないでしょ」 緋咲から奪い取ったものを、優理は枕のそばにそっと置いた。 「もう面会終わってる時間よ?」 「こういう場所の破り方は心得てんだよ」 緋咲のスーツのポケットのなかで、煙草のソフトケースが音をたてて握りつぶされた。 「顔色わりーな?」 「すっぴんだからね……」 すっぴんだし、髪はぱさぱさだし。 せめてかさついた唇だけでもどうにかしようと、 「リップとってくれない?」 優理は軽い具合で緋咲に命じる。 緋咲は、ベッドサイドのワゴンを見回した後、青色のそれを、優理に命じられたまま素直にわたした。その指から手の甲にかけて、いやに真新しい縫い痕がある。こんな傷、あのとき、気がつかなかった。優理がそれをとがめるように視線を集中させても、緋咲はは別段気に留めることはない。 「ありがと」 かわいた唇にニベアのリップクリームを塗り、ジョーカーのそばにそれを置いたあと、優理は一度目をとじた。 「飛んだんかよ、優理」 「薫は、人のこと言えるワケ?どーしたってゆーのよ?それ」 ゆっくりと目をあけ、呆れ声で優理は緋咲の身体を気遣う。指の傷跡もあれど、何より、この血のかおりだ。 素肌にざっくりとスーツを羽織っているものだから、体の中がまるみえだ。鋭い輪郭の身体。その腹部にまかれた痛々しい包帯には、真っ赤なものがじわじわと滲み出していたあとがある。血液のかおりはつよく漂っているが、それはもうとまったのだろうか。顔には目立ったケガのあとこそ見あたらないものの、緋咲も、優理に負けず劣らず、顔色が悪い。 「アタシはね、もーほとんど治ってんの。打撲が少し、ね。それだけ。骨折もしてないの。薫よりマシ」 「そんだけ喋れるならデージョブか」 「で、どーしたってゆーの、それは」 「うるっせーよ」 そうだった、この子は、傷ついた理由をかたくなにかくす子だった。脂汗が絶えないやせがまんを、平気でできる子だった。誰かのために傷つく事ができる子だった。 「ビョーイン。抜け出してきたんじゃないでしょーね?」 緋咲が、しらじらしい表情で、優理から目をそらし、窓の外の漆黒の闇に目線をおくった。 ごまかした緋咲の姿を、視線で追いかけると、優理は、あけられた窓とこの男の子の姿以外の、病室の変化に気がついた。 病室のすみのありきたりな花瓶に活けられている品のよい花。そのそばに、小さな花束が添えられているのだ。花瓶にすでに活けてある花と、とても相性がよさそうだ。あとで、共に活けておこうと優理は思う。それを、誰がもってきたのか、火を見るよりあきらかだ。優理が緋咲に礼を伝えようとすると、 「俺ぁ このザマだ」 緋咲が、包帯を巻かれた腹部に視線をおとしながら、口をひらいた。優理は、不器用に本音を吐きはじめた緋咲を、注意深く見守る。自分で自分をえぐりすぎるようであれば、とめてやらなければならないからだ。 「アイツが走るわけねーと思ってよ、キヨシに託したけどよ」 天羽に何度も聞いた名前も登場する。優理は横たわり、腕を毛布から引き出し、腹部の上で組んだあと、うなずきながら、緋咲の語りをじっと聞いている。 「あのチビがしとめやがった」 めずらしい。 この子が、自分を嘲うようなトーンで語るなんて。 「オメーを飛ばしたのは……」 少しだけ怒気を帯びかけた緋咲の言葉を、優理がくだけた口調で遮った。 「金髪の、カワイー子。爆音の7代目だって」 あとは、外道の、秀人クン。 「クン」を強調してみたあと、緋咲の表情の変化を、優理の大きな瞳がじっと伺った。 「薫の、友達?」 わかっていながら優理はたずねる。そっけない声で緋咲の気をひきながら、少年の腹部をさりげなく確認した。深紅の染みが、じわりとひろがりはじめているようだ。 そう問われた緋咲は、いっそジョーカーをかみつぶしてやりたいけれど、かみつぶせるものは、そこにはない。天羽しか知らない緋咲、優理しか知らない緋咲。少しずつ捨ててきたはずの顔を知られている、ひとりの年上の女性のまえで、緋咲は、厄介な表情をうかべ、小さな舌打ちをした。 いい子たちだ。優理は思う。秀人「クン」のほうなんて、今花瓶に活けてある、品のいい花を持ってきてくれたのだ。緋咲が置いた花束のとなりに、花瓶にささって咲き誇っている花は、彼が持ってきたものだ。病室のかたすみを、上品に染めあげている。緋咲と、選択する花の趣味がよく似ている。でも、優理はそれを語らない。自分が語らなくても、緋咲自身が、おそかれはやかれ、お互いのそういったところに気がつくだろうから。 「飛ばされたんじゃないの。ちがうのよ。救われたの。アタシは。あの子たちに」 「あいつらに救われるっつーのもよ」 ヒザキが、鼻をならして笑った。 「グレイゴーストだって。ばかばかしい。笑っちゃう」 優理は本当に知らなかったのだ。自分が、ただの一度でも、彼と同じ名前で呼ばれたことを。それは、今となっては、ひどくばかばかしい。 「薫」 優理が端然とした声で、少年の名前を呼ぶと、緋咲が、ややとまどった瞳に変化する。 すっときれた瞳で、真摯に、天羽の心と意志をさがしつづける、健気な少年。 健気だ。 優理には、この背伸びしたスーツの、精悍で、凶暴な男の子が、そう思える。 「薫は……行かないわよね、向こう側には」 わかりきっているようなことを、あらためて確認してみると、緋咲が、少し身じろぎした。鼻でわらって短い返事でもかえってくるとおもえば、緋咲が、再び何かを語ろうとしている。枕に頭をあずけたまま、優理は、緋咲が選ぼうとしている言葉を待った。 「今日の昼間、アイツと走ったぜ」 この子は昔から、薬物のいっさいを嫌う子だったけれど。 優理は眉をひそめる。 悲しいことや衝撃的なことがかさなり、何かに手をだして、「幻覚」でも見てしまったのだろうか。めずらしく、歯をみせてわらう緋咲のようすを、優理は注意深くさぐりながら、彼の口からすべりだした不可解な話に耳をかたむける。 「あのLIVEの前にも、アイツと走ってんだよ。そん時ぁ俺がこけちまってよ」 「そうだったの」 優理の知らない天羽のことを聞かされるたび、胸がちくりといたむ。 「俺が見てぇからセロニアスが見えたことは、わかってんだよ。それでも、ズイブンなつかしかった。」 「楽しかったのね?」 「セロニアスによ、託されちまったみてーだ」 「……」 それは、私のことではないのだろう。そして、私に託されるものではないのだろう。優理は、そう、すぐにさとった。 「んなこと話せるヤツ、どこにもいねーんだよ」 外道の秀人クンは?そう伝えようとしたけれど、優理は言葉をもう一度飲み込んだ。だけれど、きっといつか、それも近い将来、緋咲と秀人クンとやらは、こういう話ができる日がくるんじゃないかしら。優理にはそんな未来が見えてやまない。 「んで、考えてみりゃ、優理がいた」 ふーん……。 複雑な笑みをうかべて、優理があいづちをうつ。 「アタシとは一緒に走ってくれなかったなあ。一度も会いに来てくれなかったよ?」 「俺もあいつもよ、女はまきこまねーんだよ」 「なんだかなあ。ジェラシーだわ」 一歩ひいて、ふたりを見守っているつもりなんかなかった。スタジオ、ライブハウス、バンドメンバーと、天羽が気まぐれでトラブルをおこすたびに、あいだに立ってきたのはほかならぬ優理だ。優理は、優理にできることをやっていた。親の高い車、親の高いバイクをころがすことも、容易だった。見守っているつもりなんかなかった。優理は、優理オリジナルの力で、天羽のそばにい続けた。 「んなことしてる優理に会いたくねーんだろ」 「それなら、止めにきてくれてもいいと思わない?」 口をとがらせた優理を見て、緋咲が口元をやわらかくほころばせた。そのまま、ふたりで顔を見合わせて、くすくす笑う。 「そのお腹」 今は、どうも血はとまっているようだけれど、緋咲の顔色は相変わらずおかしい。 「ちゃんと治しなよー」 緋咲は、ポケットに手をつっこみ、ジョーカーのケースをにぎりしめながら、優理の軽やかな言葉に答えた。 「あー?うるっせーよ」 緋咲は切れ長の瞳を細め、口元に笑みをたたえることをやめない。 「病院脱走しちゃだめよ」 「はしってりゃ治んだよ」 インターナショナルスクールに通っていたころ。同じ言葉を、この年上の、大切な女性にかけられた。そして、そのときも、今も、緋咲は同じ言葉をかえした。濃いメイク。フェイク特有のぎらついた飾りをまとって、瀟洒にかざりたてても、この女性にはいつもユーモアと真心があった。そして今も、変わっていない。緋咲にとって大事だった者の、確かに大事だった女性。今は、青白い顔で、飾らぬすがたで、横たわっている。飾らなくても美しい人。緋咲が、ほとんど誰にも見せなかった顔を、知っている者のひとり。 「オトモダチに心配かけるんじゃないの」 「ダチぃ?だれのことだよ」 「しばらくケンカ禁止!」 あっ、単車も禁止! 「聞くとおもってんのかよ?俺が」 残忍そうなほほえみ。だけれど、それは照れているだけ。緋咲のことを、優理と天羽だけが知っている。 「セロニアスは、いつも優理のそばにいるぜ」 緋咲の口から、あまりにまっすぐな言葉がとびだす。 「薫には、そういう実感、必要ないんでしょうね」 緋咲には、天羽にたくされたものがある。緋咲は、守るべき街を走っていれば、守るべき街で戦っていれば、守りたいものを追っていれば、きっと、いつだって、天羽にあえるのだ。 「無事でよかった」 緋咲のその言葉に、あきらめたようにほほえみ、優理は瞳を閉じた。いつだってそれは、こちらのせりふなのだから。 次はいつ、この子に会えるだろう。 きっとその時、この子は、さらに大人になっている。 この子が、年齢も心も、ちゃんと大人になったら。 誰のことも自分のことも傷つけて回らずにすむ、いっぱしの大人になったら。 ドブ板で酒でもおごってあげようか。 天羽と、この子と、三人で。誰もいないクラブで、ギターと、お酒と、音楽と。それさえあれば、幸せだったころのこと。 この子が託されたものを、かなえたら、守りぬけたら。 そのとき、あの頃みたいに、この子と一緒に、あの頃愛していた音楽のかけらでもひろいあつめて、ゆっくり飲もうか。 「あんまよ、我慢すんじゃねーぞ」 昔から、そうだった。こうして、いっぱしの口を、心からたたける男の子だった。すこしだけ懐かしいその口のききかた、幼いけれどたのもしいその言葉に、声をたてて笑えば、まだまだ軋む体に衝撃がはしり、優理は顔をゆがめた。 振り向いた緋咲が、ややせっぱ詰まった表情にかわり、再度近寄ろうとすると、優理は、困ったような笑顔で、手を伸ばし、優しい年下の少年を制止した。 「薫。ありがとね」 再び優理に背を向けた薫が、片手を肩の上まであげたあと、コツコツと足音をたてて、静かな病院を去ってゆく。ほどなく聞こえる排気音。 緋咲によりすこしだけ開けられた病室の窓から、誰かが暴走る音が聞こえる。 この町にあの音と同じ音が鳴るのを、少しだけ待ちつづけている。あの音は、優理の知らなかった場所で、きっと受け継がれているのだ。まだ優理は、その音を聞いていない。もしかしたら、あの、小さくて優しい男の子。天羽が心を開いた男の子。あの子のもとにあるのかも。そして、緋咲が守るのは、あの子なのかも。優理は、己をさしおいて不思議につながる少年たちを思い、諦念にも似た笑みを、ためいきとともに浮かべた。 「天羽」 彼を呼んでも、相変わらず、会いに来てくれない。 今はどこを走っているのか。今はだれと走っているのか。今はだれを守っているのか。 回復して退院して、彼のいない日常に慣れて、彼のいない日常を、あたりまえに生きていけるようになって。 そのときようやく、天羽は、優理にあいにきてくれるのかもしれない。 この町は星が見えにくい。 どんよりした膜に覆われた向こうの赤く燃える星たちを、天羽はいつも見ていたのだろう。 天羽の見ていたものは、優理には見えないものも多かった。 どうしようもない、覆しようのない事実ばかり、優理の前によこたわる。 「薫」 あの子はしばらく、戦うことをやめないだろう。暴走ることもやめないだろう。さきほどかわした約束のうち、どれかひとつでも守ってくれるだろうか。 優しいあの子、傷つきやすいあの子。 狂わされることなく、この世でしっかり生きていてほしい。 生きていてほしい。 そして、自分も、生きていくしかない。 毛布をはぎとり、たちあがる。少しふらつく体にいうことをきかせて、病室の窓をそっとしめた。花瓶から花をひっぱりだし、水を一度すてる。ざっと洗い流したあと、新鮮な水をひたした。花束を、一刻も早く活けたかった。ひとときでもながく、緋咲がおくってくれたこの花を、生かしてあげたかった。 花束をほどき、元あった花とともに、手際よく活けた。清楚で、凛とはなやぐような。しっかりと生きていくような花だ。 ベッドに腰掛けしばらくその花を眺める。枕元には、リップクリームと、あの子から奪ったジョーカー。しばらくたばこも吸っていないので、この部屋に当然ライターはない。 とっておこうかしら。 花瓶のそばに、スリムなたばこをそえたあと、優理はベッドにもぐりこむ。まだ痛むからだ。緋咲はきっとこんなケガ、気力でなおしてしまうのだろう。 どうか、もう、傷つかないように。祈るしか能のない自分をわらいながら、もう何の夢を見なくても大丈夫な気がして。 花の清らかなかおりが、小さな部屋に満ちる。 そのなかにあの子の血とたばこと、強い香水のかおり。 かおりはまざりあい、なつかしくとけてゆく。 優理は、ひさしぶりに、澄んだ気分で目をとじ、眠りにおちていった。 |