( 惚れ薬 )



「なぁ…チョッパー」

「おう、どうしたんだ?サンジ!」

「…作って欲しい薬があるんだけどよ」

「どっか具合悪いのか!?」


「いや、そうじゃねーよ」

「じゃあ、なんだ!?」


「惚れ薬、…っておまえの医術で作れねーの?」

「「「…は?」」」


チョッパーだけじゃなく、その場にいたルフィとウソップにも変な目で見られた。


変なことを言ったつもりはねぇよ!



「おまえ…いきなり何言い出すかと思えば惚れ薬かよ?」

「なっはっはっ!サンジはおもしれぇなぁ!!」

「サンジ…そういうのはおれの医術でも作れねぇ!!」


「はぁ…そうかよ」


「やべーな、相当病んでるな」

「サンジー!頭、大丈夫かぁ?」

「サンジ!!おれ精神安定剤なら作れるぞ!!」


「……おれはおかしくなんかねぇ!!てめぇらおろすぞ!」


「「「お、なんだ、いつものサンジか」」」



じゃあどうすればいいと言うんだ。


ヒロインちゃんを好きになりすぎて苦しいこの心を。


どうすれば君はおれのことを好きになってくれるんだ。



「おまえさー、そんなにヒロインのこと好きになっちまったなら、その惚れ薬とやらヒロインに飲まされたんじゃねーの?」

「!?」

「ヒロインが惚れ薬を持ってるってオチで…」


「…たまにはいいこと言うじゃねーか、ウソップ!じゃあな!!」

「え?おい!!待てよ!サンジ!冗談だぞ!?」


「あーあ…行っちまった」

「なっはっはっはっは!!やっぱサンジのやつ頭おかしくなっちまったんだ!」


「はぁ…だいたいよ、もしもそんな薬が存在するとして、ヒロインがサンジに飲ませたんなら、ヒロインだってサンジを好きってことじゃねーか」

「そんなことすら気付かねぇほどにサンジおかしくなっちまったんだな…おれやっぱ安定剤作ろう…」



ヒロインちゃんが惚れ薬を持ってるなんて盲点だった!!


あ!見つけたよ〜〜!!愛しのプリンセス!!


「ヒロインちゅわ〜ん!!」

「んー?どしたの?サンジくん」

「君の持ってる惚れ薬、おれにもくれないかな!?」

「…え?」

「惚れ薬、持ってるでしょ?」

「え?ふふ、何?サンジくん頭おかしくなっちゃったの?」



だから、おかしくなんかねぇ!


そうとでも考えねぇ限り、今のこの気持ちの方がよっぽどおかしいんだよ。


誰かを想ってこんなに苦しくなるなんて…。


何かのせいにしなきゃやってらんねぇっつーの。





恋患い。




おれはどこもおかしくねぇよ。


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