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どうして、この娘は。


「ヒロインちゃん」

「…ごめん、なさい」

「なんでそういうことすんの」

「ごめん、もうしない」

「ハァ…それ何度目だよ」


おれだけで、満足しない。



また、何処かで、誰かに。


抱かれて、おれの元へ帰って来る。



「でも、サンジくんだって」

「おれが、なに?」


椅子に座らせ、じりじりと詰め寄る。


けれどヒロインちゃんは。


困ったフリはしても少しも悪びれねぇ。


そんなヒロインちゃんを、床にしゃがみ見上げる。



「なぁ、おれが、何?」

「似たようなものでしょ」

「ハ…全ッ然、違えよ」


フラフラはしても、君を抱いてから他の女なんて一度も抱いてねぇんだよ。


おれは、ヒロインちゃんさえ抱ければ、満足だから。



「おれの何が不満?」

「ふふ、不満なんてないよ」

「なんか、足りねぇ?」

「まさか、完璧」


そしてにっこり笑って両手を前に出し広げて。


抱き締められることを要求する勝手な女。


癪に障って仕方がねぇ。



「ヒロインちゃん…おれ、怒ってんだよ」

「知ってる、ごめん、でも」


愛してる、と言って泣きそうな顔を作る。


それは何よりも反則で。


抱き締めてやりたくなっちまう顔。


そしてその顔に嘘は一つも見当たらねぇ気がするのは何故だろうか。



「サンジくん愛してるの」

「だったらなんで……おれが嫉妬深えの知ってる?」


体重を掛けねぇように包むように抱き寄せれば。


そうすればもう、クスクスと笑ってやがって。


本当に癪に障る。



「サンジくんが、嫉妬してくれてるの、知ってる」

「ヒロインちゃんさ…おれのことなんだと思ってんの」

「何って、それは……痛っ…」


抱き寄せながら。


ショーツの中に指を忍び込ませ、乾いた秘部の中に中指をぐっと押し込む。



「痛い…!サンジくん痛いんだけど」

「うん、きつい」

「痛いって、やめてよ」

「痛がってる顔もそそる」

「……変態」

「そりゃ結構」


きつくいつもの潤いのねぇ泉の中。


ヒロインちゃんが一番感じる所へ突き動かす。



「ここ、」

「やめて、よ…」

「こうすりゃすぐよくなんだろ」

「っ…ン…!…ぁ……」


そうすればすぐに甘美な蜜が出て。


瞳を潤ませ欲しそうな顔でおれを見る。



「ほら、もう、一本じゃ足りねぇって顔になってる」

「はぁ…、サンジくん、ずるい…ンっ…」

「おれが?ずるいのは君だろ」


おれがこうやって君を追うのが分かってるから。


いつだって、思うがままに。


中途半端に遊んでは帰ってきて。


おれが。


「おれ、ヒロインちゃんの玩具?」

「ハ…くすくす、随分上等なオモチャですこと」

「あー…かわいくねぇ」


おれが、それに、どれだけ痛ぇ想いしてるかなんて。


きっと微塵も気にしてねぇんだろう。



「…ぁ…ん、…ンジくん」

「なに?」

「はぁ…ッ!ア…あぁ」


止めどなく蜜が溢れ出した泉に、人差し指も加え掻き混ぜれば。


すげぇいい顔といい声で。


どうすりゃ、その顔もその声も、全部おれだけのもんになるんだよ。



「んっ…はぁ…玩具なんて、思って、ないよ…ッ…」

「……言っただけだ、分かってる」


伏せていた瞳を上げ顔を見れば、ヒロインちゃんはすげぇ幸せそうな顔をした。


その顔に我慢できなくなり、床に座り、ヒロインちゃんの手を引き。


欲望を取り出し、その上に身を沈めさせた。



「っ!…はぁ…ほんとに、怒ってたら、こんなこと、してくれないでしょう…?ッ…」

「……本気で、怒らせてぇの?」

「ん、くすくす、…ンっ…」

「…なに、笑ってんだよ、殺されてぇか」

「ふ…サンジくんになら、それもありかも」


そう言って嘘偽りのねぇ瞳でおれを見て。


またおれを虜にする。



そこまで愛してんだったら、ずっと隣にいて。


ただ愛されてりゃいいのに。



「サンジくんと私は運命だから…ン…っ」

「あ…?」

「私とサンジくんは…、離れられない、運命なの」

「んだよ、それ」

「っ…は…なのに、…サンジくんが、ちゃんと捕まえておかない、から…」

「……調子のいいことばっか言ってんな、」



それから、シャツに皺が残るくらい強く抱きつかれて。


もっとちゃんと捕まえておいて欲しいの、なんてクソかわいい声で言いやがって。


不覚にも、幸せを感じちまったおれはイカれてる。





赤い糸なんて、クソ喰らえ。




それよりも、もっと。



確かなもので、捕らえたいのに。



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