春風舞う季節と共に | ナノ


続・メタハンしよう!

「タクト、メタハンしよう!」


どこに行っていたのか、ユランは頭に葉っぱを付けまくってリッカの宿屋に帰ってきた。そしてドアを開けるなり上記のことを言ったのである。


「またか! それはラスボス倒す前にしただろ……って何だその広告のようなモノは」


ユランは片手にチラシを持って立っていた。そこには“メタル狩りの季節デス”と書かれている。
タクトがそれに注目すると、よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに得意げな顔をする。


「実はだねタクト少年よ、どうやらメタルをハントする大会があるらしいのだよ」


「誰口調?」


「しかも、なな何と! メタルスライムを三体一気に倒した者には豪華商品が……!」


「はぁ……どうせ疾風のリングとかしわ寄せの靴とかだろ。メタルスライムがよく落とす……」


どういうわけかメタル狩りをした後から宝の地図に入ったりなんだりしてたら、いつの間にかしわ寄せの靴が六足になっていたのだ。

……もうしわ寄せはいらない。幸せが欲しい。
タクトは切実にそう思っていた。


「いや今回はメタスラの盾だって書いてあるみたいだけど……」


「よし狩りに行こう」


「切り替え早っ!!」


ユランも驚くくらいの変わり身の速さで意見を変えたタクトだった。


「キルハとフィリアを呼んで来るぞ。今日は何としてもメタルスライムを三体倒すんだ」


「さすがタクト……じり貧・世界を救う旅のお財布を握る男だね!」


「誰のせいだ!」


さながらバーゲンセールに向かう主婦のようだ、とユランはそう感想を残したと言う。















続・メタハンしよう
主催者はメタルハンター。



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このパーティは武器とかに金使い過ぎて金欠だと思う。

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