そんなものは届かなかった
僕は一人、こう練習する
そう教わってその通りに生きてきた
枯れたような涙を流す
愛していた 愛している 愛し続ける
待てない私の抜け殻と
遺骨だけが息をする
そっとひっそり融合する
あなたは今から私を捨てて
最後の挨拶
泣いてしまう私の側で
銃声を放った夜
骨のピストルで
二文字の大嘘
何度も言うように情けない話かもしれないけれど
無関心の凍った目で
穏やかに浸っては沈む
確かにそれは忙しい人の名前
虚しさに抱かれる私は
あなたの名前をそこら辺に散らす
あなたを可哀想に思う私
やみくもに駆けてしまう
私を悪夢から覚まさないで
瞳の底から静かに息をする
冷たい部屋の隅
あなたは私から遠ざからない
私があなたを解放するまで
冷たく沈む私の体
触れないように抱き締めていた
涙をしまい込む君の後ろ姿


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