2013/03/31〜2013/04/06

3/31

ふと辺りを見渡してみると、見知らぬ土地にいた。
すると目の前にいた男と目が合った。
体は鎧で覆われ、右手には剣。
襲われる、と思ったが、彼は僕に左手を差し出した。
「君の力が必要だ。ついて来て欲しい」
僕はその言葉通り、男についていって馬に乗った。
けれど僕は馬からおちた。


4/1

午前8時。
友達からメールが1件。
『オレさ、彼氏出来たんやって!』
午前10時。
友達からメールが2件。
『大至急、5万円貸して!』
『助けて。自殺したい。』
午後6時。
友達から留守電が1件。
『ねえ、今夜あなたとS○Xしたいの…(はあと)』
ちなみに、オレも4人もオトコだ。


4/2

目の前に広がる菜の花畑。
その奥に連なる桜並木。
空には鳥が舞い、地上では蝶々が羽を休める。
桜の間を雀が飛び交い、菜の花の間で蜂が蜜集めに奔走する。
ああ、なんて素晴らしい春の景色。
けれど、残念な点が一つだけある。
ここは日帰り温泉の休憩室だ。


4/3

「またね!」
学校の帰り道、僕とあの子はそう言ってそれぞれの家路を急いだ。
あれから十数年。
東京で久しぶりにあの子に会った。
一緒に喫茶店でコーヒーを一杯。
その別れ際、あの子はこう言った。
「じゃあね。」
2日後、駅のホームから誰かが飛び降りるのを見た。
あの子だった。


4/4

刑務所にいる友人に会いに行った。
ガラスの向こうに佇む囚人。
僕は彼に、無言で一枚の紙切れを渡した。
書かれているのは、僕と彼だけに分かる暗号。
彼はそれに目を通して、僕に戻した。
僕は紙切れをポケットに戻して、部屋を後にした。
一週間後、彼のいた刑務所は空っぽになった。


4/5

アパートの一室で向かい合う男女。
「…何で涙目なんだよ」
「…キミこそ」
「痛いの、嫌い?」
「嫌いじゃないさ、けどこれは別。そういうキミは? まさか注射器見るだけで?」
「!?」
男は目をそらす。
「図星か。けどいいさ」
「え?」
女は男に抱き付いた。
「そんなキミも好きだから」


4/6

久しぶりに会った女友達と話した。
すると、彼女の左手の小指に指輪があることに気付いた。
「その指輪、綺麗だね」
「ああ、これ? ありがとう。ところで、ここに指輪をはめる意味、知ってる?」
「いや、知らない」
「片思いの人がいるってことさ」
「えっ、それは誰に…」
「君だよ」

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