2013/04/07〜2013/04/13

※☆印は続きもの


4/7

「世界」=地球全土と捉えるのが常識らしいが、その考えは非常に寂しい。
世界は本当に一つだけしか無いのだろうか。
僕ら一人ひとりが、それぞれの世界を持っているはずなのに。
世界なんて無限にあるのに。
「世界規模で…」って言っていたら、「地球規模で…」と言い換えてやりたい。


4/8

パソコンを買った。
だが初心者なので、説明書を読んでもよく分からない。
すると、液晶画面に妖精が現れた。
「キミ、もしかして困ってる?」
妖精は俺に話しかけた。
「ああ、すごく困ってる」
返事など返ってこないだろうと思ったが、「なら、教えてあげる!」と返ってきたので驚いた。


4/9

休日の駅。
溢れる人。
そこに突如鳴り響くダンスナンバー。
踊り出す人。
それに気付き立ち止まる人。
ダンスに加わる人。
音楽がワルツに変わる。
男女が手を取り踊る。
今度はヒップホップが流れる。
若者が踊る。
最後は皆が知る名ナンバー。
そして何事も無かったかのように日常に戻る。


4/10

☆少女は母親が大好きだった。
毎週土曜日には、必ず一緒に寝ていた。
その日も一緒に寝る約束をしていた。
ところが、母親は友達と長電話。
よくある事だが、この日は特に長かった。
母親は少女に、先に寝るように言った。
けれど少女はそれに従わず、ずっと電話が終わるのを待っていた。


4/11

☆母親の電話はまだ終わらない。
普段我慢強い少女も、とうとう限界が来てしまった。
ああ、寝たのか、と思うだろう。
けれど少女が向かったのは台所だった。
手に取ったのは果物ナイフ。
小さな手でそれをしっかり握り、母親の元に戻る。
まだ電話を続けてる母親の腹に、刃先を向けた。


4/12

☆母親はそれに気付き、急いで電話を切った。
「刺してみなさい」
母親は少女に言った。
少女は何も答えない。
沈黙が流れる。
やがて、少女はナイフを下ろした。
母親は学校の上履きで少女を殴った。
思えば、この時から少女は狂い始めた。
純白の心の海に、墨汁を垂らしていくように。


4/13

傘をさして街を歩くと、横を誰かが走って通り過ぎていった。
その後ろ姿には見憶えがあった。
彼女の名前を呼んだ。
彼女は振り返って僕の元に駆け寄った。
そのまま傘の下に入ってくる。
「駅まで」
「え?」
「連れてってよ。私、」
そして耳元で囁かれた。
「君と相合傘したかったの」

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