2013/05/12〜2013/05/18

5/12

インコを保護した。
「我が名はルル。○○県○○市…」
住所と名字を名乗ったので、その家に帰してやった。
「ありがとうございます。良かったら一杯いかがですか?」
断りきれず、コーヒーを頂いた。
本棚には、僕の好きな作家の本が。
「お好きなんですか?」
「いえ、私が書いたんです」


5/13

学校でクイズ大会が開かれた。
各学年の代表が、ステージの前に並んで座る。
司会は希望者の中から選ばれた2年生の小柄な男。
先生から紹介され、スポットライトを浴びる。
「本日、司会を務め…へっくし!」
女子達はこっそり可愛いと言う。
僕は片思いのその子に、視線でエールを送る。


5/14

ふと思い立って、押入れの整理をした。
よく分からないものがほとんどだったが、その中に巻物があった。
広げてみると、聞いたこともないような先祖の名前がずらり。
その先端に、両親の名前があった。
僕はそこに、自分の名前を書き足した。
先祖達に礼を言って、元の場所に戻した。


5/15

新しいクラスに美少女がいた。
けれど、笑顔を一切見せない。
ある日、俺と彼女に日直が回ってきた。
二人っきりの教室で話した彼女は、素敵な笑顔を見せてくれた。
どうしてその笑顔を隠すのか。
返ってきた言葉に、俺は絶句した。
「笑顔が…怖いの。ずっと苦しむ顔ばかり見てきたから」


5/16

「あなたが一番分からないものは何ですか?」
小さい子供は「おとな」と答えた。
小学生は「(同じクラスの)あの子」と答えた。
中学生は「数学」と答えた。
高校生は「恋愛」と答えた。
大人は「子供」と答えた。
僕は「自分」と答えた。


5/17

眠い。
眠い眠い。
眠い眠い眠い。
もういっそのこと、寝てしまおうか……
「じゃあ、この英訳を、○○君」
よし、これは答えられる問題だ。
答えたら寝よう。
「I have been…」
チャイムが鳴った。
次は移動教室だ。
「次の時間にしましょう」
中途半端に目が覚めた。


5/18

空には星、地には草原。
ここがどこかは分からない。
ただ一つ分かるのは、自分が瀕死の重傷を負っていること。
血がとめどなく流れる感触。
口の中は血の味しかしない。
足音が聞こえてきた。
ーごめんな、お前には僕を助けられないー
気付いたら病院のベッドの上だった。
夢だったらしい。

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