あとがき

 えーと、これをアイデアに起こしたのは何年前だっけ……
 と、この話や関連する情報を詰めたフォルダのプロパティを見ると、『2014年5月30日、23:10:03』とありました。もう4年前です。
 当時は大学に在学していたのと、最初の数千字を書いた時点で鉄道にハマり、そちらの創作にのめりこんでしまったのもあって、これだけの時間がかかりました。
 なので、最初の数千字を書いたところで放置し、時間に余裕ができてから、一気に書き上げた、ということになります。私にとっては、『Ark』に続く、きちんと完成させられた中編となります。
 
 この小説の元は、大学の食堂で陥った錯覚でした。睦の言う、『目に見えるすべてのものが、紙でできているんじゃないか、って錯覚に陥る』を実体験したのです。
 食堂の窓からは、一棟の建物と、駐車場、そして木々が見えましたが、それが紙でできているように見えたのです。
 私には、一種の「解離癖」があります。解離とは心理学でいう防御機制の一種で、Wikipedeiaの「解離」のページでは、「ある一連の心理的もしくは行動的過程を、個人のそれ以外の精神活動から隔離してしまう事」と説明されています。
 専門家に話を聞いてみたことがありますが、私は一般の人より、その傾向がやや強いようです。そのため、そのように感じることがあるということです。
 その体験と、幼い頃、実際に紙工作に夢中になったことと、それをいつの間にか家族に処分された、という体験を結びつけて、このような話になりました。(睦はそんな家族を怨んで殺してしまいましたが、私はそのようなことはしておりませんのでご安心を)

 一通りこのサイトに掲載しましたが、勢いで書き上げた今、個人的にはまだ改良できるところがあると感じています。最初の数千から間が空きすぎたので、そこをうまく訂正したい、というのもあります(揃っていなかった語尾等は既に訂正しました)。
 そのため、サイトに掲載したものを「第一稿」とし、修正した「最終稿」を書籍版として、2018/11/25の『文学フリマ東京』にて発表することにしています。
 詳細は決まり次第、サイトトップやこのページに載せます。

 今後のサイト上での一般向け小説の活動は、「文学フリマ」終了後、『リトル†ダンディー』を完成させることに全力を挙げます。小説初心者がいきなり長編に挑戦し、挫折した作品を、十年越しで完結させにかかります。
 今の自分なら書けると信じて……


2018年9月24日 平間みなの

[ 60/60 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -