欲張りハニー! | ナノ



※来神



暖かな日の光を背中に感じて、伏せた身体をゆっくりと起こした。ぼんやりとした瞳で窓の外を見れば、すでに空は茜色に染まり日没を主張している。帰らなければ、と静雄は頭を掻くとガラガラッと扉が開き、黒髪がひょこっと顔を出した。


「あ、シズちゃん起きた?」


ねえねえ、と臨也は伺うように近付き、静雄は首を傾げる。そして臨也の口から出た言葉に目を丸くするしか他なかった。


「ね、セックスしない?」





欲張りハニー!





「んー、やっぱりシズちゃんのはおっきいなあ。」

椅子に座る静雄の目の前で膝をつく。カチャカチャと手慣れた手つきで臨也は静雄のベルトを外し性器を露にした。愛しいものを見るように瞳を潤しうっとりと呟く。


「お、おい。本当にやんのかよ。」
「んー? ヤるよ? ――…ぁん、」


ぱくりと静雄の性器を口に含み、舌を忙しなく動かす。ぴちゃぴちゃという濡れた卑猥な音を響かせながら、臨也は静雄の大きく立派な性器を愛撫していった。


「おい、いざ、や…!」


ゆるゆると勃ち上がるそれを臨也は上手くカリを前歯で刺激し、頬の内側に擦るように吸い上げたりと、快感を生んでいく。臨也の愛撫でさっきまで萎えていたそれもむくむくと成長していった。静雄の苦しそうに、だが顔を赤くしながら歯を食い縛る表情を臨也は上目遣いで垣間見ていた。


「うー、――…っふふ、感じてるシズちゃん可愛い、」
「うるっ、せ! ぅ、あ!」
「イッ、て、いいよシズちゃん?」


先端を甘噛みしながら手でキツく扱く。くっ、と小さく静雄は呻いて、ガタリと椅子が鳴く。とっさに臨也は静雄の性器を口に含み、夕日をバックに静雄は精液を臨也の口に吐き出した。
ぷはっ、と離した口から飛び出る静雄の性器は、未だ堅さを保ち天を仰いでいる。臨也はふふっ、と笑みを溢し、べ、舌を出す。その赤い舌には静雄の吐き出した白い精液がどろりと乗せられていた。
臨也は舌をしまい、すくりと立ち上がり手際よく今度は上はそのままに、自身のズボンを脱ぎ始めた。


「おい臨也、最後まですんのか…?」
「もちろん。シズちゃんは座ってるだけでいいよ?」


臨也はまた膝をつくと、口の中の精液を指に取り秘部にそれを塗り込み始めた。静雄は不思議そうな顔をすると、しれっとした表情でシズちゃんの精液を潤滑油代わりにするのさ、と言う。その態度にカッと熱くなる顔を押さえ、静雄は大声をあげようとするが、ちゅ、と性器にキスをされ大袈裟な程にビクリと身体が疼いた。


「俺が乗るから。騎乗位だよ騎乗位。」
「な、なんだよ騎乗位って…、」
「あれ? 知らない? 俺が、シズちゃんに、跨がるんだよ。」


――…最高に気持ちいいよ?
悪魔の囁きのように臨也は静雄の首を腕を絡ませ耳打ちする。艶やかな声に静雄はゴクリと生唾を飲み混んだ。臨也はクスリと笑ってそのまま座る静雄の上に跨がるように足を開く。静雄の性器を握り、自身の秘部に押し当て、ゆっくりと挿入していった。ガタリと椅子が揺れ、ここが教室だという事にハッとする静雄だがそれを口に出す前に温かい臨也の中に自身の性器を埋め込まれ、呻くだけに終わった。


「ひ、ァ、ぁあ、ん、…あんま、り、慣らしてない、から、キツイかなあ?」
「大丈夫、なのかよ…ッ!」
「なにが? あは、…シズちゃんってば気持ちいんだ? 顔赤いし、息が荒くて、…おっきくなったし?」


ね? と言うのと同時にきゅっ、と臨也は後孔を締める。首に抱きつく形で臨也は静雄に身体を預け、べろりと首筋を舐めた。バランスを保とうと臨也の着る赤いシャツを掴むと、臨也は感心したように笑う。


「腰を掴むなんてシズちゃん積極的!」
「あ? なに――…っ…」
「ほら、気持ちいでしょ? 当たってるの、わかる?」


咄嗟に掴んでしまった腰を離す訳にもいかず、臨也が腰をグラインドさせ中をぐちゃぐちゃとかき混ぜるのに必死に耐えた。


「大丈夫、端からみたら仲良く椅子に座ってる様にしか見えないよ。」
「本当、かよ…!」
「うん、大丈夫、…ね?」


――…動いても、いい?

駄目だと言わせない雰囲気を纏い、臨也は赤い瞳を潤わせ媚びる。静雄が頷くのを見計らい、唇を奪った。腰を上下に動かしながら、始めは上唇を吸うように。それから次第に唇全体に舐めて、前歯をなぞり、舌を挿入する。くちゅくちゅとわざとらしく音を立てて舌を絡め、腰を動かしていく。


「ふ、んんっ、あ! シズちゃ、奥までキてるの、わかっ、る?」
「臨也の、中…あったけ、」
「ね、気持ち? 中、シズちゃんで、いっぱ、ァあ!」

だんだんと激しい強弱をつけ、パンパンと肉のぶつかる音が教室に広がっていく。ひんひんと舌を出して喘ぐ臨也を目の前に静雄も興奮しない筈もなく、ぐっと腰を掴みもっと深く挿入するように無意識に促してしまっていた。


「ゃっ、シズちゃ、深、いよっ! ひぁ、ああ! 気持ち、い!」
「あ、…っ…やべ、…」

襲う射精感に静雄は身を捩る。ガタンガタン、と舞う足が机を蹴り上げてしまい部屋に甘い嬌声と卑猥な水音と椅子の軋む音、机が動く音とが互いに主張し合う。真っ赤に染まる教室の一角で、熱い行為に熱中する2人。生徒の大半が下校済みだからといって完全に校舎に人が居ない訳ではない。教師陣は未だ成績処理に追われているだろう。そんな中、一心不乱に腰を揺らす臨也。
静雄もまた、流されてしまい、状況をすっかりと忘れていた。


「あっ、また、おっきく、なっ、た! ァあ! シズちゃんの、す、っご!」
「臨也、だめ、だ、イきそ――…」
「いい、よ? 中に、なか、にッ、出して! 俺も、んぁ、イっちゃ、!」


静雄の青い制服にすがり付き、臨也は声を殺す。静雄の掠れた甘い声に肩を震わせながら、ずんっ、と一気に腰を落とし性器の形を感じられる程に締め付ける。中に熱い精液を出されるのを感じ、耳元で唸る低い声を聞く。臨也はその声で絶頂を迎えた。


「くぅ、ぁ、ああ――…ッ!!」


びゅっ、と勢いよく吐き出された臨也の精液は静雄の白いワイシャツを汚してしまった。あ、と思うより早く


「…、気持ちよかったあ…、」


そう呟かれ、静雄はトロリとした瞳の臨也を怒るよりもどうやって帰るかを考え始めていた。




(20101229)

はちすけ様リクエスト「おバカ静雄×ビッチ臨也で来神設定」でした!

ビッチってこんな感じでいいんでしょうか…?
ビッチ臨也さんは大好物ですが書いた事は無かったので…お気に召して頂ければ幸いです…!

優しいお言葉も本当にありがとうございました。とても心暖まりました>///<
自分では全く臨也さんが可愛いと感じられないので(笑)我が家の臨也さんが可愛いと言ってくださる方がいらっしゃる事はとても幸せな事だなあ、と噛み締めております…!
身体へのお気遣いもありがとうございました、これからも日々頑張っていきますので、よろしくお願いいたします!
リクエストありがとうございました!


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -