かべ。



「秀、曲は出来ましたか?」

「ときや…」


この女性は私のパートナーであり、幼馴染であり、
私の1番大切な…そう、恋人の秋山秀

彼女が作る曲は実に豊かで、
あのシャイニング早乙女でさえも認めるほど、彼女は天才的作曲者なのだ。

ただ、一つ障害がある。

彼女は生まれたとき、未熟児で生まれてきた。
五体満足ではあったものの、脳の発達がおくれてしまっている。

そのため、ある一定の常識しか、身につけることができていないのだ。

さらに変声機能も発達していなく、幼い話し方になってしまっている。


挙げ句の果てには、楽譜が読めないのだ。



だが、耳はとてもよい。

冴えた耳で、あらゆる音をその手から作り出す。

その曲は誰もが振り向き、涙を流すほど素晴らしいものなのだ。




「曲、出来たのでしょう?」

「できた…けど、ROMが、きえた。」



彼女の話によると、CDにあらかじめいれて置いた曲が、
CDごと消えたという。


ああ、またか。


私はそう思った。


毎回、曲ができるたびに、私たちを妬ましく思う輩が、
嫌がらせを繰り返しているのだ。

今回のようにCDが消えたり、
悪口を言われたり、
さらには傷つけられたりと。








「あたし…またときやに めいわく、かけてるね」

「何を言っているんですか秀。気にすることなんてありませんよ」





そうは言ったものの、秀の浮かない表情に、私は不安になった。






秀が退学をすると、私に言ってきたのは次の日の夜中のことだった。


電話を切り、急いで彼女の一人部屋へと駆け込む。



そこにはいつもの彼女ではなく、
抜け殻のような、やつれた彼女がいた。


私はそっとそばにより、抱きしめた

「…何故、ですか」

「わたしが…いけないの」

「貴方はなにも悪くない…!!退学なんて…する必要なんて…」

「ときやに…めいわくかけちゃう」

「秀?」



私の腕の中には、涙で震える、小さな彼女。




「みんなに、いわれたっ…!わたしが、こんなん だからっ…だから、ときやも わたしが キライだって、」

「なっ…!」

「ときやは、わたしがキライなのっ?…わたしは、スキだよっ、ダイスキだよっ」

「っ…!」



その言葉足らずなクチビルに、
私は強引に初めてではない口づけをした。

相変わらずそのクチビルは心地よくて、
全て欲しいと、思った。




「ときやぁ…くるしっぃ…」

「私は、貴方を愛しています」

「へ…」

「大好きですよ。…キライなんて、ありえない。」






そういって私は彼女をベットへと優しく押し倒した。










「あぁっん…、とき、やぁ…」

「ん…っ」



強く抱きしめ、ひたすらに愛撫する
ああ、こんなに自我を失いそうになるのはいつぶりだろうか。



「ん、ときやぁっ」

「なんです、か?」

「ぁっ…もっと、して…?」

「っ///あまり煽らないでくださいよっ…!」

「や、ああっ?ひぅっ///」



繋がるたびに、彼女から、
「好き」
「大好き」
「愛してる」


そんな言葉が告げられて、それに伴う胸の動悸に
わたしは、彼女に恋い焦がれているということを再確認させられるのです。



か べ 。
かべ なんか 私たちには ありえないでしょう?



〜ちなみにイジメをした人たちは私、一ノ瀬トキヤが丁重に退学させました〜







美香様リクエストありがとうございました!
二回めとか光栄です!
しかし文才なくてすいません。裏ともなるとさらに文才がないふがいない

またこりずにおねがいしまry


krsk






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