戦に立ってからは、
あいつのことなんか考えてる暇がなかった。
もう幾日もあっていないのに、
あいつの事が考えられないくらい
斬って、斬って、また斬って、
考えられないんじゃない、考えたくないんだ。
「お前は、あいつが苦しくても、辛くても、かまわねぇのかよ!」
左之さんに、そう説教された。
構わないわけがない。
あの笑顔も、
声も、手も、目も、
優しいところも
全部が愛おしい
だから怖いんだ。
ごめん
優しいあいつは、俺を心配してくれるんじゃないか
そうやって自分を甘やかしてしまいそうで
怖いんだ