歪んだ君に口づけを

狂愛注意








「ただいま翔ちゃん」

「...愁...」



ああ、可愛い翔ちゃん
今日も俺が縛った手足に
赤い血を滲ませながら、
必死に縄から抜け出そうと
もがいていたんだね

無駄なのにね
ほんと可愛い。



「なぁ、なんで、こんなこと...」


少しかすれた声で
翔ちゃんは俺を見つめて聞いた



「だって、翔ちゃんは可愛いから、皆の人気者だろ?俺も翔ちゃんが好きだし、みんなも翔ちゃんが好きなはず。けど、俺は翔ちゃんを俺以外の誰にだって触れさせたくはないんだよ。那月にだって音也にだって、春歌にだって触らせない。」


そっと翔ちゃんに近づくと、
方をビクッと震わせて
潤んだ大きな青い瞳で、子犬のように
俺を見つめてきた。



翔ちゃんは、可愛いんだ。



誰にもわたさない




「ね、翔ちゃん。...こんな俺、嫌いになるだろ?」


嫌いになっても、離さないけど。



「...好きだよ、愁」

歪んだ君に口づけを


ああ、翔ちゃん。
君も充分歪んでる。






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