sweet and bitter



「 また、来たの? 」




「 ...来ないと寂しがるくせに、よく言います 」


「 ...... 」




陽も暮れていく放課後、応接室で雲雀は机に積み上げられた書類を黙々と整理していた

既に辺りには電灯が灯りはじめている

生徒達も恐らく全員下校してしまっていることだろう



―――そんな時、六道骸が応接室に現れた





「 ....そういえば、門番をされてるリーゼントがいませんでしたね 」


「 門番?...草壁なら先に帰したよ。 」


「 フフ...僕が来るから帰したのですか? 」



「 ちがう!...偶然
「 まぁどちらでもいいです 」



骸はそう言いながら雲雀の向かい合う机に手をかけて積み上げられた書類など無視してその上に足を組んで座った


「 .....ちょっと 」



雲雀は骸のせいで散らばってしまった書類を片付けながら仕事の邪魔だと言わんばかりに骸を睨み付ける、が他の者なら怯えてしまうようなその視線も骸には通用しない



「 そんなに見つめないでください。....誘っているのですか? 」


骸は口元に妖艶な笑みを浮かべながら書類を片付けていた雲雀の腕を掴む



「 ...ばかじゃないの 」



睨む気力も失せた雲雀は骸に掴まれた腕を振りほどこうと力を入れる



が、やはり骸には通用はせず掴まれた手は振りほどけそうにない



「 離して 」



「 離したら寂しがるくせに、よく言います 」





「 .... 」



「 フフ。雲雀くんは可愛いくらいに分かりやすいです。」




貴方はそんなに非力ではない筈です、
振りほどこうと思えばこんな腕の一つ易々と出来る筈


まぁ恐らく無意識に加減してしまっているのでしょう...


可愛い過ぎますね、雲雀くんは――





骸はクスリと笑みをこぼして再び口を開く





「 ....邪魔者は誰もいませんね。貴方の側近のリーゼントもいませんし 」




「 だからなに..



.......! 」




骸の意図したことを理解してしまった雲雀は視線を骸から外して押し黙る





「 ....黙るってことはOKってことでいいですよね 」



骸はそう言うと自分が座っていた場所と反対の側で椅子に座り同じ机に向かい合っていた雲雀の元に近付いていき、雲雀の脇腹辺りを支えて立ち上がらせた



「 なに...?! 」



突然のことに訳が分からずされるがままだった雲雀が声を発しようとしたとほぼ同時に骸は素早く雲雀の身体の向きをかえてその身体を机の上に仰向けに押し倒した



「 ちょ.....ちょっと..! 」



驚いた雲雀が起き上がろうと暴れだしたが骸はそれに構うこともなく雲雀の上に身を乗り上げて暴れる身体を難なく封じた




「 雲雀くんが暴れるから折角片付けた紙がまたバラバラになってしまいましたね 」



「 ...君が悪いんだろ。どいて 」




「 おや、いいのですか? 」




そう言いながら骸は顔を雲雀の耳元に近付けていき




「 あちらは何か、期待しているようですけど 」




――と、小さく囁いた。




 " あちら "?



雲雀は疑問に思った、がすぐに分かってしまった

それは雲雀の太股を割って入っていた骸の片足が雲雀の中心に当たっていたから...





「 ?! 」



雲雀は頬を真っ赤に染めて押し黙る





「 クフフ。また黙りですか?




雲雀くん、貴方のことは全てお見通しですよ 」





貴方の言葉ほど信用ならないものはありませんからね









「 雲雀くん、僕のこと大好きですもんね 」



「 .....別に、好きじゃない 」



「 クフフ。...本当、貴方は可愛い過ぎます 」








積み上げられていた書類の束は、バラバラになるどころか全てが机からひらひらと落ちていき、床一面に綺麗に散らばっていった






end
―――――――――――
初小説です。なんか内容がよく分からない...

まだキャラが分かっていないので自信ないです。
押す骸に押され気味な雲雀が好きです

それでは拙いお話をご覧くださりありがとうございました


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