005
ぱっぱぱっぱと着替えを終わらせながら、女子全員でわいわいとお話をして、自己紹介もボチボチとしながらさっきまでのテストについて話をしながら教室に戻るために歩く。適度に合わせつつやってると「そういえば、ねぇ。」と麗日ちゃんが佳英ちゃんって、なにして相澤先生に呼ばれたの?と言う。そういえばさっき始まるときも、何か言われてたわね?。と梅雨ちゃんが。言う。忘れてた。やべえ。職員室いかねば。教室の戻り方を教えながら、私はそそくさと職員室に向かう。職員室のドアの前で一息ついて、思い切って開く。

「入りまーす。」
「沖方入れ」
「ひぃいい!」

職員室なんてそんな入る用事がないので、どこか緊張してしまう。どうしよう、何言われるんだろう?と思いながらも、呼ばれた相澤の下に向かう。おい、これもってけ。と相澤の机の上に置かれたガイダンス用の資料を渡される。待て。それだけかよ。っていうか一人で持たす量じゃないよ!?と思いつつ、わかりました。とヘイヘイ。と返事する。返事ははいだ。とたしなめられて、再度返事をしておく。よいしょと持ち上げかけた時、相澤に声をかけられる。

「お前、さっき手を抜いただろ?」
「抜いてないですー。ゴールしてから”個性”でもってきたらよかったーって後悔してますー」
「わかってるならいい。ほら、早くいけ。」
「へーい」

んじゃ、もどりまーす。とドアを潜り抜けると、「佳英ちゃん?」と呼ばれて、そっちを向く。そこに、個人感覚久々に見る。実質二年ぶりのクラスメイトがそこに立っていた。片手をあげて、やあと言ってるその姿は二週間前よりやはり大きくなっている。逆浦島太郎状態というのが正しいのか、どうかはさておいて、取り残されてる感は否めない。

「通形くん?元気そうでよかった!みんなも元気なの?」
「佳英ちゃん、見つかってよかったよ!皆も心配しててさ。」
「んー私は二週間ぶりに会うよね!見たいな感じだから、なんか違和感だな。みんなも背が伸びてるのかな?」

途中まで持つよ。と資料を全部持ってくれたので遠慮なくお願いする。相変わらずめんどくさがりだよね。と言いながらも彼は笑っていた。道すがらにいろいろ教えてもらいながら歩いて、一年の校舎と3年の校舎の分かれ道で、持ってもらった資料を持って、また遊ぼうと手を振って、そういえば体育祭も別会場だし前に出られなかった分頑張ってね。と言って彼は去っていった。
体育祭、戦闘訓練、ヒーローの単位。いろいろあるなぁ。と思いながら、私は教室に戻るのだった。


/back/

×