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一戦目、緑谷と普通科の奴が戦って、投げ飛ばし緑谷の勝ち。二戦目。轟と瀬呂がリングに立って轟が一瞬にして瀬呂をやっつけたから急遽私が投入されることになりましたー!許さん、轟。もうちょっと心の準備をさせてくれよ。と思いつつ、セメントスが舞台を作り直すのを見ながら、瀬呂へかけられるどーんまい!コールが、なんか私に対しての憐みに聞こえてきたんだけれどー。
もごもご急いで、エネルギーチャージしてから慌てて舞台に下りる。
一瞬だけシンとしてから、プレゼント・マイクの実況が始まる。

「いったいこいつは何なんだ、ヒーロー科轟!対同じくヒーロー科予選一位突破一人騎馬戦、クレイジーガール沖方―!」

…クレイジーってなんだっけ、こんなぶっ飛んだこと…やったわ。インフェルノの攻略として地面ほってやったし、第二も綱渡りしたくないからって、下からいったわ。っていうか、一人騎馬戦って言わないで―!!さっき百にしょっぱい顔とかいったけれど、絶対今やってる自信がある。っていうか足元コンクリじゃん。土持ってこないといけないじゃん。っていうか、土ないじゃん!!積んだ!!埋めれない!!
一人、絶叫してるとミッドナイトの号令を聞く、と同時に轟が氷をぶっ放してくるので、ギリギリのところでかわす。反転の体制をとって氷を一部借りて地面につららの様に刺すように置く。轟の避ける先に置いていきながら、氷の柱をぶち破って体術にもっていこうとする。

「轟の氷を武器にして沖方が反撃!」
「接近戦で、氷使ったら凍傷するよ!」

脳天を狙うように飛び蹴りを噛ますと、轟は避ける。そのまま距離を開けて突っ込む。轟はひらりと身をかわして、私の攻撃をさばき殴りかかってくる。それを右手で受け止めて軌道をそらす。そのまましゃがんで足払いをかけようとしたのだが、足元にいつのまにか氷を仕掛けられ、その氷で足を滑らせる。

「ひっ!」
「隙あり」

そのまま地面に押さえつけられて、視線一面青空。上から氷で抑えられて身動きもできないので、私にこれを打破する力はない。地面が見えていてこそのできる”個性”なのでしかたない。

「降参しまーす!無理で−す。氷は割れませーん!」
「悪かった、大丈夫か?」
「あーうん、見れたら自分でできるからそれまではよろしくー」

お互いの健闘をたたえて、ハンドシェーイク!!
…プレゼント・マイク煩いです。



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