リク夢
リクの目には私を吸い込む力があると思う。
綺麗な緑色の目。
「リクの目って綺麗だよね」
「……はぁ?」
私はふと、今まで思っていたことを口にしてみた。
リクは私の言葉にさぞ心外だと言いたげに私を鋭く射止める。
今、私はリクの家に遊びに来てる。お隣さんだから、窓からリクの部屋へ侵入した。散々リクに叱られたが。
最近、リクの目を見ると胸がドキドキする。なんでなのか分からないけど、でも逸らせない。
「お前さ、それ本気で言ってる?」
「う、うん。本気」
私はなにかまずいことを言ってしまったのだろうか。今まで床に座ってたのに、私のいるベッド(私はリクのベッドを占領していた)に乗り上げてきた。
ボスンとベッドが音をたてて揺れる。私はいきなりの振動に対応できず、リクの方へ倒れてしまった。リクは優しく私を抱き止めてくれた。
「ご、ごめんリク…」
「俺は、」
リクが私の顎を掬う。
「俺はお前の目の方が綺麗だと思う。お前の目を見ていると、酔いそうだ」
至近距離であんな言葉を言われたら誰だって赤面しちゃうよ。私だってその一人だけど。
やっぱりリクの目には私を吸い込む力があるようだ。
吸い込まれて、吸い込まれて、顔と顔の距離が短くなって、近くなって、
「リクー!!島に行こう…ぜ……」
ドアが開いたかと思ったらソラの元気な声が響く。私もリクも、固まることしか出来ない。
「あ、えっと…お邪魔しましたー……」
バタンと閉まるドア。嵐は去った。私は恥ずかしさが込み上げてきて視線がさ迷う。リクも私を離して、ソラの奴…まったく…などぶつぶつ何かを言っていた。
「え、えっと…リク…」
「島。行くか。」
差し出された右手。
私は嬉しくてその右手を握った。
吸収されそうでした
(リクは一体、何をしようとしたんだろ…?)
(ソラの奴…後できっちり仕返ししないとな…)
TのリクでもUのリクでもご想像におまかせ。
積極的りっくん、KYソラに邪魔される。というものでした。
遅くなりましたが拍手ありがとうございました!