三大腹黒 | ナノ




 三大腹黒



「なあなあ鳥の巣先輩」

「なんだよダメ会計」

「怖いお兄さんってさ…」

「?…錫也がどうした?」

「腹黒いのか?」

「はっ?」

このダメ会計、突然何を言い出すかと思ったら錫也が腹黒いって…
でも言われてみれば確かに…

「腹黒いかもな」

「やっぱやっぱ!?生徒会でも、そらそらが腹黒いから…」

「成る程な。じゃあ青空と錫也で二大腹黒か」

「だぬーん」

「いえ、腹黒い人はもう一人いますよ」

「梓ー!」

「木ノ瀬じゃんか。つか、もう一人って誰だ?」

「もしかして弓道部の人なのか?」

「そのもしかしてだよ、翼。…ちなみに誰だと思いますか?」

「梓は腹黒くないしー」

「宮地は腹黒いっつーよりツンデレだからな。…!まさか…!」

「分かったようですね。金久保部長です」

「のっぽ先輩って腹黒いのか?」

「部長は腹黒いですよ。特に先輩に関してはね」

「月子に関してって…」

「あぁ、あと怒ると大変なことになります」

「ぬ!それはぬいぬいも言ってたぞ!かなくぼさま?だっけ?」

「かなくぼさま?何だそりゃ」

「金久保様…部長の胃痛が限界突破したときに現れる、部長のもう一つの性格です。僕も前に部活で被害に合ったことがあります。犬飼先輩達の巻き添えですが」

「ど、どんな感じだったんだ?」

「口では説明出来ません。実際に見る方が恐怖感増しますし」

「君たち、何の話をしてるのかな?」

「部長!!」

「金久保先輩っ」

「ぬわ!のっぽ先輩!?」

「何か俺たちの話をしてたみたいだけど…」

「錫也までっ」

「僕たちがどうだとか何だとかおっしゃっていましたが…」

「そらそらっ!?」

「「「それは一体どういうことかな(だ)(ですか)……?」」」

「い、いや、誰もそんなこと話してねーよー!?」

「そうだぞ!別に腹黒いなんて言ってないぞ!」

「翼!それ言ったら駄目だろ!……あ」

「「あ…」」

「今僕たちが」

「腹黒いって」

「言いましたね…?」

「ぬぬ…のっぽ先輩も怖いお兄さんもそらそらも、すっごく怖いのだ…」

「てゆうか息合いすぎだろ」

「(何かさっきから嫌な予感しかしない…まさか…ね)」

「っ……」

「金久保先輩?どうしたんですか?」

「まさか胃痛ですか?」

「(どうしよう…本当に嫌な予感しか…この状況で金久保様がきたら、僕たちは確実にあの世行きだ…!)」

「うっ…いや、大丈夫だよ……っ!」

「「金久保先輩!?」」

「のっぽ先輩が倒れた!」

「おい、なんかこの状況マズくね?」

「しまった…翼、七海先輩、どうやらもう僕たちに逃げ場はないようです」

「は?そりゃどういう意味だ?」

「あ…のっぽ先輩がゆっくり起き上がって……ぬ!?」

「金久保…先輩?」

「だ、大丈夫ですか?」

「七海君…木ノ瀬君…天羽君…(黒い影)」

「おい、木ノ瀬…これって金久保先輩だよな…?超こえーんだけど…」

「いえ、これは金久保様です」

「金久保様ってさっき梓が言ってたやつだ!」

「君たち、さっきから何コソコソと話してるの?ちょっと黙ってくれないかな…?」

「金久保先輩…笑顔が怖いな」

「はい…心なしか、目がすわってますね…」

「ぬぬぬ…のっぽ先輩から黒いオーラが…!」

「天羽君…さっき黙ってって言ったよね?黙らないなら…無理やり喋れなくしちゃうよ…?」

「ごめんちゃい…」

「翼!何やってんのさ!(小声)あ、胃薬!」

「胃薬?なんで胃薬がいるんだよ」

「さっきも言いましたが、金久保様は胃痛が限界突破することで発動します。だから胃薬を飲ませて胃痛を治めれば、元の金久保先輩に戻るんです」

「成る程な…」

「木ノ瀬君、さっき僕が言った言葉が聞こえなかったの…?黙れって言ったはずだよ」

「…東月先輩、青空先輩、どちらか胃薬はありませんか?なければ速攻で星月先生に貰ってきてください。」

「さすがに胃薬は持ち合わせてないな」

「生憎、僕も持ってないです。…星月先生の所へ行ってきます」

「じゃあ俺は水を買ってくるよ」

「お願いします」

「ふふふ…言うことを聞かない子には、どんなお仕置きをしようかな…ふふふ…」

「…金久保様…マジでこぇぇ。錫也以上だ…」

「梓ーそらそら達が戻ってくるまでどうするんだ?」

「とにかく今は金久保様に耐えることしか…」

「マジかよっ。俺もう限界なんだけど…」

「ねぇ(どす黒いオーラ放出中)」

「「「はい!!!!」」」

「さっきから本当に五月蠅いよね。耳障りなことこの上ない。僕、今凄く機嫌悪いんだよね」

「「は、はい……すみません…」」



―五分後―

「胃薬持ってきました」

「水も買ってきたよ」

「おせーよ!錫也!青空!」

「購買が混んでてさ…悪かった」

「星月先生がなかなか起きれくれなくて。申し訳ありません」

「早く部長に胃薬を!もうこの空気に耐えられないです…」

「三途の川が見えるのだ〜…」

「わ、分かった…(確かにこの空気はマズいな…)」

「金久保先輩、失礼します!」

「んぐっ……!」

「ど、どうだ……?」

「あ、あれ…?皆どうしたの?」

「部長!元に戻りましたか!」

「本当だ…さっきと雰囲気が全然違う…」

「あーマジ死ぬかと思ったぜ…」

「怖がったのだ〜…ぬぬぬ…」

「金久保様…恐ろしいですね」

「皆何の話してるの?」「部長は気にしないでください…」




途中でガチで収集着かなくなったWw\(^q^)/
てゆうか三大腹黒じゃなくて、ただの金久保様話になってしまった…orz

翼君の金久保様初経験はbitter seasonの出来事内でしたが、それを気にしたら負けです(笑)

ちなみに私は金久保様好きです。
あのギャップが堪らんWw←



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