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寒さで目の覚めた俺は名残惜しみながらもむくりと起き上がって、冷たい床に足をおろす。

そしてそのまま窓へ近づいて、締め切られているカーテンを少しずらして外を見れば外は銀世界が広がっていた。


「寒いはずだわ……」


部屋の中にいても息を吐けば白くみえる。それにより一層寒さを感じて、口元を手で覆いながら椅子にかかっている厚手のカーディガンを羽織って金属製の冷たいドアノブを握った。

シン、としている廊下は空気が冷たくていやになる。

俺は自分に与えられた部屋を出てから隣の部屋のドアをノックする。返事はなかった。


「真ちゃーん、生きてる?」


俺がここで面倒を見ている自分の姉の子、真ちゃんの生存確認をする。

真ちゃんは小さくてふわふわしてて真っ白い子なのだ。ちなみにとても冷え性。もしかしたら寝ながら……とかないだろうけど。

ドア越しに声をかけても返事がないので俺は少しだけドアを開けてみた。

目線の先にはこんもりと布団で膨れ上がったベッド。ああ、いるわ。


「真ちゃん、大丈夫?」


こんもりと膨れ上がったベッドに近づいてそっと布団をめくってみた。

出てきた緑色の頭は、枕に顔を埋めて毛布を何重にもして寝ている。微動だにしない。


「……生きてる?それとも窒息死してる?」

「……さむいのらよ…」


小さくこもった声が聞こえてとりあえず安心した。

俺は丸見えになっている緑色の頭を優しく撫でた。


「まだ起きたくないのだよ、たかお」

「んー、でももう8時だよ」

「……あと、ちょっとだけ」

「我儘な子だなぁ」


真ちゃんがちょっとだけ顔をずらす。枕の隙間から見えた真ちゃんのとろんとした瞳に魅入られていると、小さな冷たい手がベッドに置いている俺の手に重ねられた。


「高尾も、同罪なのだよ」

「……ははっ。色んな意味で、ね」


真ちゃんの布団にもぐりこんでそれから二時間まるまる寝て過ごしたのは俺と真ちゃんの秘密だ。



:だって寒いし眠いもん


拍手ありがとうございます!
えーと…高尾×しょたりまちゃんでした。お粗末さまでした…!
拍手くらい書いていいかな、と。ほのぼの書きたかった。

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