思わず触りたくなる唇、ってどっかで聞いたフレーズが頭のなかを支配した。
眼前にあるぷるぷるの、でも薄めの唇に触りたい衝動が襲って来ていて、朝からなにやら脳内が危ない。
というか、触りたい。すみません。ごめんなさい。触りたいです。エース隊長。
***
朝。マルコ隊長からお願いされたのは、寝坊癖というか睡眠癖(?)が特技と言っても過言じゃない、エース隊長を起こしてくること。
「悪ィな、##NAME1##」なんて謝られたけど、面倒なのを押し付けられた気がする。
いくら恋人とはいえ、あのエース隊長を起こすのは至難の技なのだ。
そしてそのままエース隊長の部屋へ。案の定ノックしても返事はなかったのでそのままなかに入った。
割りと片付けてある部屋のすみにあるベットには、掛け布団が盛大にずり落ちたままで眠っているエース隊長がいた。
で、冒頭に戻る。
「手入れしてないくせにぷるぷるとかずるい」
女の子にとって、お肌とかに気を使うのは重要。ましてや彼氏がいたらね。頑張ってスキンケアとかしてます。海の上で荒れるし。
うっかりつついたほっぺたはもちもち。なんだろう、敗北感。
唇から気を逸らそうとしても、無駄なのか。結局目線は唇へ。
「ちょっとなら、良いかな」
ぷにぷに。
見た目以上の弾力で押し返された。指でつついたけど、起きない。…………もう一回。
ぷにぷに。
羨ましいくらいにぷにぷにぷるぷる。自分のもつついたけど、同じくらいかもしれない。
「はぁ、うらやまし…っ!」
落ち込んで、ため息ついてたら、次の瞬間にはエース隊長のドアップ。
ガッツリ唇合わさりました。
「なまえのは、柔らかいな」
聞いてたの!?狸寝入り!?ひどい!とか言ってやりたかったけど、その前に頭なかは真っ白。その後のエース隊長の発言にとにかく逃げた。全力で部屋から。
「いつ、キスしてくれるのか、楽しみに待ってたんだぞ?」
にんまり笑ったエース隊長の顔が、目に焼き付いた。
唇に魅惑を乗せる(なんだったんだ…)
(前から狙ってたとか言えねぇ)
リアリストの憂鬱の謳鞠様からフリリクとして頂きました!
素敵なエース隊長をありがとうございました^^
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