リアさんへ(twinエクファ小説) 「暑い…」 俺はじわりと伝う汗を片手で拭った。 おひさまの恵の力は弱まっているのではなかったのだろうか。それとも弱まった影響でこの異常な暑さになっているのだろうか。 帽子を取りたかったが太陽の光はさらに強く当たるし「俺」は何より正体を隠しているのだ。自分から正体を明かす真似をするわけにはいかない。 しかしこの暑さには流石に耐えられるわけもなく、妥協案としてスカーフを首元から外した。 木陰に座り、水を飲む。 休もう、ここなら少しは暑さをしのげる。 疲れていたのか、いつのまにか目を閉じていた 「あれ?」 ふと木陰を見ると見覚えのあるおおきな帽子が見えた。 確かエクリプス…だよね?こんなところで何をしているんだろう?と、顔を覗き込むと、いつもの鋭い眼差しが向けられることはなく、木に体を預け、静かに眠る彼がそこにいた。彼も暑かったのだろうか 「エクリプス…」 なんでこんなところに、という最初の疑問を忘れ、自分の興味のままじっ、と彼を見つめた。 最初は少し怪しくて、ちょっぴり怖いと思っていたけど、 ぜんぜん怖くなんかない。普通の、男の子だ。 「やっぱり、悪い人には見えないな」 「…あ!そうだ!」 水で冷やしたハンカチを持って軽い足取りで木陰へ向かう。が、先程いた場所にエクリプスはいなかった。 きょろきょろと辺りを見回すと、遠くのほうに帽子が見えた 「おおーーーい!!エクリプスーーー!!」 大きな声で彼を呼んだ。 …反応は無い。まあ、当たり前といったら当たり前なんだけれど。 「…つめたいなー」 遠くを見つめながら小さく呟く。 ひたりとハンカチを首に当てた。 つめたいひと ***** エクファとのことでしたがお題に沿っているかいささか不安です…!拙い文章ですがもらってやってください!! リクエストありがとうございました!! [mokuji] [しおりを挟む] |