「なぁ森。ちょっとささねをメガネ好きに変えてみてくれへんか?」
「え?ささねちゃんを?」
「あ、あとメガネも貸して欲しいんや」
「それは別にいいけど…」
「何でですの?」


佐野の唐突な頼みに疑問符を浮かべる2人
一方やってみればわかる、と佐野はニヤリと微笑んだ
森の相手をメガネ好きに変える力の限定条件であるぶりっ子ポーズは、既に(不可抗力で)やっていた為ささねをすぐにメガネ好きに変える事は出来る
と、言う事で森はささねを呼ぶ事にした


「ささねちゃーん!」
『?何ー?あいちゃん。……あれ、あいちゃんメガネは?』
「あー、うん、えーっと…」


“相手”を“メガネ好き”に変える力!


『…あいちゃん…?』
「ささねちゃん、あっち見てみて」


そう言って指差したのは佐野と鈴子の方
2人の存在に気付いたささねは一瞬止まり、そしてポポポと徐々に顔を赤らめさせていった
あぁなるほどと森と鈴子が思った時には既にささねの顔は真っ赤になっている


「どうしたんやー?ささね」
『あ……ぅ……』


確信犯であろう、森のメガネをかけた佐野はささねとの距離を縮めていく
距離が縮まれば縮まるほどその反応は顕著に現われ、最終的には


『〜〜〜〜〜!!///』
「さ、ささねちゃん!?」
「ささね!」


佐野との距離が目の前へとんった時、ついに耐え切れなくなったのかささねは部屋から走って逃げ去って行った
空を切った佐野の手が妙に虚しい


「…やっぱりアンタ性格悪いわ」
「佐野くんが好きなささねちゃんにメガネまで好きにさせて自分がメガネをつけるなんて」
「可愛かったやろ?」
「随分さらっと言いますわね…」
「ささねが可愛いのが悪いねん」


ささねの反応が見れて満足なのか、佐野は鼻歌を歌いながら部屋を出て行った
その後に、こんな彼氏を持ったささねを可哀想に思いつつ鈴子と森はため息をついた




03/26 (19:19)
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