執着恋慕

好きだ。
好きだ。好きだ。好きだ。

胸の奥底から脳まで焼き尽くすような何かを抑えることが出来ず、ただ力のままに堺の体を抱き締めた。

「た…丹波?」

戸惑ったまま、堺は肩口に顔を埋める丹波に声をかける。

「おい、丹波っ…痛い、離せ…!」
「やだ」

嫌だよ、堺
離したくないよ

まっすぐボールを見つめるその目も
走り抜けるその足も
キツく結んだその唇も
体調管理されたその身体も
全部全部、俺のものになればいい。

あぁ…好き。好きだよ、堺
大好きだ。

なぁ、堺

「俺のものに、なって……?」


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