『明けましておめでとう』 「いやー、まさか蔵と年越せるなんて思ってもいなかったわ」 「何でやのん?」 「だって蔵ってモテるし?」 「なんや、ヤキモチか?かわええなあ」 「そうですよー!ヤキモチ妬くに決まってんじゃん」 「お、今日はえらい素直なんやなあ」 「年明けたから、ね」 「?」 「偶には素直にならないと蔵に愛想つかされちゃいそうだし」 「はあ‥、お前っちゅー奴は…」 「すいませーん」 「意味わかって謝っとる?」 「いや全然」 「阿呆やなあ、自分」 「な、」 「ほんま、阿呆」 「……」 「俺がお前から離れるわけあらへんやろ?ちゅーか離れられやんし」 「く、ら…苦し‥‥」 「お仕置きや、我慢し」 「‥恥ずかしい、んだけど…」 「大丈夫や」 「何、が」 「こうやって抱き締めて離さんから、お前はそない余計なこと考えやんでええわ」 「……、」 「なあ、めっちゃ好きや。言葉でわからんのやったら何回でも抱き締めたる。何回でもキスしたる」 「蔵、蔵…」 「せやから、俺を愛することだけ考えて?」 「ん、うん‥!」 「好きや、いや、好きやなくて…、愛しとる」 「私も、愛してる!」 「今年もよろしゅうな?」 「こちらこそ!!」 「よし、順番来たし神さんにお祈りしよか」 ずっと一緒に居られますように 100101 |