「うぎゃあああああああ!!!」 「うるさい黙れ」 「誰のせいだと…っ!」 「まあまあ、シンジもナマエちゃんも落ち着いて」 怒りをあらわにするあたしといつもの様に冷たいなシンジの間にレイジさんが割り込んだ。 あたしは単純である。 故に、レイジさんが笑顔であたしの頭を優しく撫でてくれれば機嫌が直るのだ。 「…ぬるい奴」 「そこ!何か言った!?」 「さぁな」 「ほらケンカしない!で、ナマエちゃんはどうして怒ってたんだい?」 やっぱレイジさんは大人だ…! 心の中で感涙の雨を流すも、先程あった出来事を思い出せばその涙は干からびた。 寧ろかんかんに照っている太陽が心を砂漠化とさせ、熱されたあたしはまた怒り始める。 レイジさんのエプロンをシワがしっかりついてしまうくらい握りしめてシンジを睨む。 「シンジがセクハラしたんです!!!」 「…えっと……?」 あたしの言葉が理解出来なかったらしい。 レイジさんは混乱して“え”としか言わなかったから、あたしはもう一度叫ぶ。 シンジが、あたしに、セクハラを、したんです! 区切ってわかりやすいように言えば理解できたらしいレイジさんがそんな馬鹿なとでもいうような表情をした。 「…何かの間違いじゃ‥?」 「残念ながら無いですね」 縋るような思いだったのだろう、あたしがバッサリと言い捨てるとレイジさんは頭を抱えた。 認めたく無い気持ちはわからんでも無いが真実である、弟の失態を受け止めろ兄よ。 そんなやり取りを見ていたシンジは呑気に紅茶(砂糖3杯入り)を優雅に飲んでいた、マテ。 「何であんたがそんな冷静なんだよ」 自分の兄を見てみろ、床とすっかり仲良くなってしばらくはこっち戻って来ないぞこれ。 シンジはレイジさんをちらりと見てはっと鼻で笑った、なんて弟だ。 こんな弟がいなくてよかったと心底思う。 シンジはそのままあたしを見て一言、お前バカだな。 カッチーンですよ、ええ、もう。 レイジさんがいるから殴るの我慢してたけどもう駄目だ、こいつ絞める。 「表出ろシンジィィィ!!!」 「は?寧ろ行くのは寝室だろ」 「何でだよ!」 「ナニするために決まっt「黙れえええ!!!」 「ふ、照れてんのかナマエ?」 「ウザい!余裕ぶってるとこが更にウザい!!」 「しょうがない奴だな、」 「なにy」 ちゅ 唇に、柔らかいものが触れた。 時間が止まる、あたしも止まる、シンジは笑う。 「わかったか?お前は、俺のものだ」 「だから俺がお前に触れても、襲おうとしても許される」 「つまり、」 好きだ (遠回りしすぎでしょ…!) 100206 シンジはバカだといい\^^/← |