※激しくネタw


目覚めると、蜜柑は目を白
黒させる。
蜜柑、棗、流架、翼はZを追って「穴」を通り抜けた。そして、山の中で夜を迎えた。
そこまでは完璧に覚えている。だけど、蜜柑は今の状態が理解できず混乱する。
(ななな、なんやこの状況…!?)
すぐ近くには棗の顔がある。それだけではない。ぎゅっと抱き着いている。
誤解が生じそうなので言うけど自分が、棗に。
「ん…」
棗の長い睫毛が揺れ、目が開かれる。
「うわあぁああ!」
蜜柑はおかしな声を上げながら2、3歩ならずかなり遠い距離までとび退いた。
「な、なに、なんで…!?」
「…覚えてねぇのかよ」
「……へ?」

覚えていない、とは何のことなのか解らない。蜜柑は思い出そうとしたが頭がズキズキと痛んだ。
「翼先輩、昨日の夜ってなんかあった?ウチ、変なこととか恐ろしいことでもしたんかなあ…」
棗に聞くのはなんとなく怖くて恐る恐る翼先輩に聞いてみる。しかし、渋い顔をされる。
「蜜柑」
「はいっ!」
「…お前、二十歳になっても酒は飲まないほうがいいぞ」

いきなり、なんの話か蜜柑にはわからない。
「なぁ、棗」
「…」
「なんで棗に振るん?」
「…うん。大丈夫。忘れるから」

翼のこの言葉、棗のこの反応。
(ウチはいったい何をしてしもうたんやーっ!)





蜜柑と棗が戻ってきたのは俺とルカぴょんがペンギーが持ってきたブドウを食べてしまった後だった。
ルカぴょんはその時、完全に酔ってペンギーや動物たちと戯れて幸せそうにしていた。
「うまいぞー。蜜柑も食え食え」
まだ、そのブドウにアルコールがあるとは知らなかった俺はそう勧めてしまった。
多少酔ってはいたが、俺は酒には弱くない方でほろ酔い程度で意識ははっきりしていた。
だから、一晩たった今も昨日のことは覚えている…―




「あはは〜美味しいなあ、このブドウ」
予想通りというか、なんというか蜜柑はアルコールには弱かった。
「…影、このブドウ」
「なんかアルコール入りっぽいなぁ」

俺は笑いながら言った。その時ルカぴょんは熊や鹿、栗鼠などに囲まれてスヤスヤと眠っていた。
だから幸運というかなんというか、その後の出来事をルカぴょんは知らない。

「なーつーめー」
蜜柑は酔いが回ってか赤い顔をしている。
いつのまにかツインテールは解かれており、いつもよりなんか大人っぽいなー、なんて俺は考えていた。
しつこいが直後の出来事は、忘れていない。否、蜜柑には忘れると言ったが忘れられない。
「あはは〜」
蜜柑は棗に寄り掛かり、そのまま、押し倒した。念のために言っておくが蜜柑が、棗を、押し倒した。
「…おいハゲ、この酒乱女
をどうにかし、……っ」

あの棗ですら目を見開いて驚いていた。当然だ。
あの棗が押し倒しされてあの蜜柑にキスされているのだから…!!俺は目を疑った。
他人のこんな場面はテレビドラマでしか見たことはない。
というか、こんな大人なキスは俺は見たことも残念ながらしたこともなかった。
「んん〜…」
蜜柑は棗に抱き着いて寝てしまった。
「………」
「………」
「…この展開は男のプライド的に、かなり痛(ry」
「黙れ」
「はい。
……にしても、蜜柑って酔うとキス魔になるんだな。…しかもすんげぇ///」
「………」





以上が俺、安藤翼が見た一部始終。この事実は秘密だ。俺と棗と君しか知らない。
棗のプライド、そして俺の命のためにも、この秘密はぜひ漏らさないでほしい。



(笑)








何が書きたかったかと言われたらコメントはありません。
あえて言うなら酔ってキス魔になる蜜柑が書きたかったww←



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