His story | ナノ




ラムネサイダー。


あの娘目線です。









シュワシュワ

喉を通す炭酸はいかにも夏真っ盛り


グビグビと飲むそいつを見つめる。






嫌に整った顔、ではなく


勿論美味しそうなサイダー。



「ああ?これァラムネって云うんでィ」


「お前嘘つくなヨ!ばーか!ラムネっていうのは白い固形物ネ!」



「はーこれだからエセ江戸っ子は」


「お前もダロ!」


「ほら、駄菓子屋行って買ってこいよ。」


チャリンと渡された硬貨に目が飛び出そうになる
こいつはこんなにもいい奴だったのだろうか、
凝視しているとそいつは
「行って確かめてこいってことでさァ」
と暑さのせいか少し頬を赤くしながら口を尖らせ言った



人間じゃなくても、分かる。

ぶっきらぼうな優しさってゆーやつだ。



「ありがとうアル!クソサド」

「おう」


私が欲しいの分かってたんでしょ

そうは聞いてやんない




なぜなら私もいい奴だから。






ラムネサイダー




「あ、ホントにラムネアル。」



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