ぼくをつかって
青い逃避
きみの声で留めて
あぶくの夢
ごぽごぽ
僕は僕を殺したの
夜半の切り抜き
欲望と屑
はなはだしくゆるやかに
ここに落ちておいで

指先は冷たいまま
警笛、踏切、慕情
傷跡の瓶詰め
レプリカキット
浴槽暮らし
いいこって撫でて
臆病に潜む怪物
溶けだした空白
どくどく
耳朶の色

コールドスリープ
いずれほどける魔法
舌先三寸
甘やかな毒
楽園にいちばん近い四畳間
わたしの愛を啜って
寂しい侵食
不毛と添い寝
猫のいる生活
その役だけでも僕がやりたかった

愛専用ごみばこ
猿真似
せめて笑って死のう
いつかの暗転まで
春の流れる庭
夏に沈む淀
秋の体温
静謐は冬に棲む
幾千の月
おしまいの日

喜劇の幕間
嘘だけは鮮やか
偶像心中
殺意は瞬かない
君の血を飲む夢を見た
うつくしい頚動脈
隣の鼓動はまるく寄り添う
滲んだ眼孔
知らないふりの対価
ふたりであやふやになろう
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