喉が嗄れるほど呼んだ名前
残り香はいつでも柔らかい
心もまるごとあげるのに
ぼくの叫びを咀嚼して
独り善がりの陶酔
いずれ消えゆく幻たちへ
「いつか」の寿命が途絶えるまで
悲しみは子どもの形をしている
ぬるい傷跡
それでも優しくしてくれたから

心臓の在り処
泥濘に沈む
おざなりな皮肉
つま先立ちの応酬
これは私の犬です
荒野のピロートーク
うらはらの瞳
お前の眼光に刺されたい
水溜りで窒息
愛は無謀のかたまり

熟れた鎖骨
幸せになりたいよ
浮遊と蜉蝣
決死のロマンス
僕の赤く染まったところ
苦みのアフタヌーン
ネオン・ナイト
月曜日のハミング
ふたりの朝を迎えに行く
できれば君の背中で泣きたい

夜に因る御伽
膿んだ熱でもよかった
わるいことを教えて
やさしい子ども
とっておきの錆
空中分解した言葉
あなただけの羊
上澄みを掬う生活
いつか金色の獣が浚う
それでも貴方は来てくれた

優しさの檻
尊い呼吸
メロウドラマ
にせものだって知ってた
なんとなくの繰り返し
僕らの心臓は針の筵
愛おしいうなじ
噛んでもいいよ
ベッドルームの魔物
悪食
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