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翌日。
「起きろみのむし。いつまで寝るつもりだ?」
「げふっ!?」
((「げふっ」て…
))言葉と同時にお腹に衝撃。コイツっ!
踵落とししてきたよ(涙)
おかげでライラの目覚めは最悪だった。
眠い目をこするライラに瑞稀と麗音が詰め寄る。
「もうお昼過ぎですよ」「いつまで寝てんのさ。もう僕たち昼食食べちゃったよ!?」
手持ちから避難集中。
ヨレヨレと布団から抜け出し、ベッドに正座。所謂反省のポーズである。
神妙な面持ちで3人を見上げ、ライラの口が開いた。
「……こ、」
「こ?」
「…こんにちは」
「「「……こんにちは
」」」なんとも奇妙な反省会。
誰もが次の言葉を見つけられずにいる。
「…クスッ」瑞稀が沈黙に堪えかねて吹き出す。
「…ぷっ」それは麗音にも伝染り、やがてポケモンセンターの一室に笑いの渦がおきた。
「クスクス…ご主人、とりあえずご飯食べましょ?」「僕も食べる!!」ベッドに身を乗り出して主張する麗音。
「(ハァ…)貴様はさっき食べたであろう」
「いいよ。タダなんだしさ。でもお腹壊しても知らないからね」
「…だ、だだだだ大丈b「体調不良なら置いていく」…コンソメスープで我慢する」遅めの昼食をとり、昨日ハギ老人と別れた場所へ向かう。
3人とも擬人化しているので、もともと人の少ないムロでは人目をかなりひいていた。
「……」
「瑞稀?無理しなくていいよ。顔色悪い」
横を歩いていた瑞稀は人々の視線が気になるのだろう。びくびくしながら隠れるようにしてライラのシャツの裾を握りしめ、うつむいている。
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