年下王子様 | ナノ


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全員の自己紹介が終わったところでピコンっとLINEの通知音が響いた。

みんながそれぞれ開くとそこには、執事の桜田からだった。


「なにこれ、」


壱馬が苦笑いでそれ読み上げる。


「オトナ女子と年下王子様の皆様、初めまして。執事の桜田です。全員揃ったところで早速司令を下します。オトナ女子の皆様は第一印象で気になった年下王子様を誘ってご飯を食べてください。尚、選ばれなかった年下王子様は1人でご飯を食べることになります。…やって、うわこれ選ばれへんかったら一人飯やん、寂し。」


壱馬の言葉にみんな苦笑い。


「あ、寂しいから選んでください!」


ニコッてトイプー壱馬がオトナ女子に言うと「はーい!」手を上げたのは幸子で。


「え、ずるいやん!俺も選んでください!」


続くピンクヘアーな翔吾の言葉にみんなが笑ったんだ。

場所を移動して1人づつコテージの各場所で待つ王子達。

さてオトナ女子達はランチに誘う順番を決める事になった。


「どう、しますか?」


マイコがみんなを見つめる。


「公平にくじとかがいんじゃないですかね?」


朝海が言うとみんなが頷いた。スタッフが持っていたくじ引き棒で順番を決めることになった。


「はぁー緊張する。」


マイコの呟きに隣の朝海がチラリと視線を送る。


「朝海ちゃん、誰か決まってる?」
「んーまぁ。マイコさんは?」
「…壱馬くん、ちょっと可愛かったなーって。」


確かにトイプー壱馬は可愛かった。だけど、


「マイコさん、気持ち言ったら危険。みんな駆け引きなんじゃないですかね?」
「えっ!?そうなの!?え、じゃあ今の無し!聞かなかった事にして、朝海ちゃん!」
「いやもう聞いちゃいました。でも安心してください、あたし違うんで。」


ニッコリ微笑む朝海は勢いよく箱の中の棒を引いた。


「げ。アンラッキー。」


先っちょに書いてあるのは3番の文字。1番を引き当てたのはふんわりショートヘアーの幸子だった。続く2番にマイコ。3番の朝海と、最後は美桜。さて、誰がどの席に座るのか、楽しみです。

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