※微ネタバレ?




穏やかな昼過ぎ、鬱蒼と茂る葉の間からは柔らかい光が差し込み、頭上では小鳥の囀りが聞こえる。森の中に歩を進めると、木々の下、切り株に座り、小動物や魔物たちと静かに会話する美丈夫の後ろ姿があった。その会話を邪魔しないよう慎重に、ゆっくりと彼に近づく。

「…名前か」

此方を振り返ることなくかけられた言葉に、変わってないな、と笑みがこぼれる。

「久しぶり、デューク」

名前を呼べば、振り返った彼の紅い瞳と目があった。美しい彫刻のような整った彼の顔は、どこか穏やかに感じられた。このテルカ・リュミレースが星喰みによる危機に瀕していた時、世界を変えようとしていたユーリ達と、人類を滅ぼしたとしても世界を護ろうと対峙していたときの彼の表情からは、今の穏やかな表情は想像もできない。空から星喰みが消え、世界が変わったことで、彼もまた思うことがあったのだろう。

「私に何の用だ」

「別に、ただデュークに会いに来ただけだよ」

そう言ってデュークの首もとに後ろから抱きついてふわふわの銀髪に顔を埋めると、そうか、とデュークは呟いた。

「ところで、何故抱きつく」

「…デューク充電中」

最近会えてなかったし、そう銀髪に顔を埋めたまま呟くとデュークはまたそうか、と言った。
かつてデュークと共に行動してきた私は、今は世界を逍遥している。デュークも時々ふらりと世界を回る為、なかなか会えないのも仕方ない。実際今日も、会えるかどうかわからないままにこの森に来たのだ。

「今日会えてよかった、…会いたかったよ、デューク」

ぎゅっと抱きしめる腕の強さを強くすると、デュークは私の腕に手を置き名前、と私の名前を呼んだ。なに、と名残惜しげにデュークの首もとから離れると、ぐいっと腕を引かれ、あっという間に彼の膝の上に座らされ、腕の中に閉じ込められた。

「デューク?」

「……私も、会いたかった」

ぎゅっと抱きしめられ、心臓が甘く鳴る。私もデュークの広い背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめ返す。ふわふわしたデュークの髪が頬にかかってちょっとくすぐったい。胸に顔を埋めると、デュークからは、優しい日溜まりの匂いがした。




120314
ついにやってしまったデューク夢
口調と文章が色々迷子なのにはそっと目を閉じてやってください←
デューク夢もっと増えろ!(笑)







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