今日は皆でお花見に来てみた。
私の膝枕で刹那は今お昼寝している。
「(無防備に寝ちゃって…)」
でも、そんなところが可愛くてたまらない。
前髪を撫でてみた。
「俺に…触れるな…」
そう言っておいて、本当は嬉しい事は知っている。
「眠く、なる…から…」
「寝ても良いんだよ?」
だが、予想外の一言が返って来た。
「駄目だ…」
「え…」
起き上がった後に、言った。
「…お返しだ。」
「わっ…せ、刹那…?」
膝枕すると思ったら、後ろから抱きしめてきた。
彼の温もりが伝わってきて、段々眠くなってくる。
「刹那…ずるいよぅ…」
力が抜けていくのを感じていた。抗う術なんてどこにも無い。
…でも、安心しているのか意識がどんどん遠くなっていく。
「むにゃ…」
「(…好きだ。)」
…そんな囁きが聞こえてきた気がした。
「私も…好き…」
「何だ、聞こえていたのか…」
春風に髪が靡いたとき、そっと頬にキスされた感触がした。
照れくさくなって、春の微熱を感じていた。
Spring Fever
(ふふ…セイエイさん達、眠ってるですぅ。)
(仲良しだね…)
全部春の微熱のせい。
(展示期間:12.5.10-12.10.14)