陽の光の下で(Dylandy Edition)

陽の光を浴びてると、どうしても眠くなる。

「(…俺達は本来、陽の光の下を歩けない状況だってのにな。)」

膝には、眠り姫。風邪を引かないようにと肩にはライルのコートが掛けてある。

「兄さん、膝枕すんの好きだなー…」

煙草を吸ってたライルが戻ってきた。

「だってよ、懐かしくならねぇか?」

…ブラウンのウィッグを付けているせいか、彼女がエイミーに見えてしまう。
何でだろうな、不意に懐かしくなってしまう。

「お兄ちゃんって言われたら信じちまいそうだよな。」
「…あのな、ライル。」

お兄ちゃんって言わせる勇気があったら言わせてみてぇよ、そりゃあ。

「言わせてみるか?」
「…言いだしっぺの法則、知ってっか?」

それなら、お前が言ってみせろよ?
もちろん、彼女が起きたらな。なんて、言って小一時間。

「ん…」

眠そうに目を開けた。

「お、起きた。」
「ニール…ライル…」

御目覚めか、という事でライルに頼んでみよう。

「起きてそうそうでアレだが、俺達の事『お兄ちゃん』って呼んでみ?」
「え…」
「お前、えらく直球だな…」

よくわからないが、照れている。

「…お、お兄ちゃん…」
「「…!!」」

求めていたものとは微妙に違うが、可愛すぎて二人して悶えていた。

「(か、可愛い…)」
「(求めていたのとは微妙に違うけど、アリだなこれは…)」
「……?」

…確かに可愛いが、あまりそう呼ばれると俺達の理性が危ういので程々にしておこう。


(Dylandy Edition)
(可愛いけど手出したらマズい…)
(耐えろ、ライル…)

その後、彼女がお兄ちゃんが居たら良かったのにと言い出し、ディランディ兄弟の苦悩は続いたとかなんとか。

(展示期間:12.02.18-12.05.10)