拗ねる君と駆け引きの話
僕を見つめる君が可愛いから、つい。


「なあに、アレルヤ?」


そっと頭を撫でると、くすぐったそうにしている。

くすぐったり頬をつついたりもする。


「ひゃう…」


そんなわかりやすいリアクションが可愛くて、ついエスカレートしてしまう。

ハグしてみたり、つついてみたり。


「な、なにぃ…?」


…そしてやりすぎて涙目になってしまう。


「…うぅ…」

「…ああっ、泣かないでっ…!僕が悪かったから…!」


君はしょんぼりしているようにしつつも目に涙を浮かべている。

僕はそんな顔が見たいんじゃない。

それよりも、どうしたら許してくれるんだろうか。


「ごめん、ごめんねスピカ…」

「はず…かしい…」


…よほどシャイなんだね、君は。そう、頭を撫でた。


「ほら、泣かないで… …どうしたら、君は許してくれるかな…」


膝の上に乗せて抱きしめる。


「…うー…」


どうしてだろう、君がそういう風に拗ねていると逆にいじりたくなってしまう。

でも、それをしたら今度は君が部屋から出てきてくれなくなっちゃうかもしれない。

困ったな、僕はどうしたらいいんだろう。


「…今回は、負けを認めるよ。」


だから、一度だけ許して欲しいな。

そう言ってキスをしたら…


「うぅぅ…!」


予想通りの反応。

…可愛いけれど、拒絶されてしまうのは少し傷つくから、シャイなのは少し直して欲しいかな。


(も…やめてっ…!)
(え、あ、スピカっ…!)

でも本当は、嬉しくて仕方ないのが本心。
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