天然少女は羊の夢を見るのか?
君が羊に興味を示した。何故かと聞いてみたら…

「だって…柔らかくて優しそうな雰囲気がアレルヤに似てるから…」
「…そうかな?」

…君の感覚はよく分からない。
でも、そういう事を考える君は可愛げがある。

「スピカは羊が好きなのね…」

…スメラギさんが悪巧みをしている。

「(嫌な予感が…)」

その一週間後…

「何で僕が着ぐるみを着る羽目になってるんですか!?」
「…スピカの言っていた事を思い返してみなさい?」

…ああ、君に悪意は全く無い。
だが、何故こんな事になってしまったのかを問いたい。

「アレルヤ…」

…そんなこんなで君が来た。
どんなリアクションするのかが不安だ。

「もふもふ…」

そう呟いて抱きついてきた。

「あらあら、気に入ったのね。」

その後、マイスターたちが集まって来た。

「「「アレルヤ…!?」」」

…刹那とティエリアは疑いの表情、ロックオンに至っては腹を抱えて笑ってる。

「あ、アレルヤが…羊に…はっはっはっ…」
「別になりたくてこうなった訳じゃないさ…」

着ぐるみをもふもふしていた君が、ハロを見て一言。

「ハロちゃんも羊っぽくしたら可愛いかな…」
「んー…可愛いとは思うけど、デュナメスに乗せられなくなっちまうな…」

…ティエリアが呆れていた。

「スピカ・レティクール…君の差し金か?」
「違う…私、羊の話をしただけで…いつの間にか、こんなことに…」
「スピカが羊に興味を示したところに、スメラギさんがそれに付け入って…って訳か?」
「そう、そんな感じ…」
「またか…」

君の発言で僕達は何度か大変な目に遭っているが、君は興味を示しただけ。
むしろ、君の知らない間にスメラギさん達が仕込んでくる。

「でも良いじゃねぇか。スピカに好かれてるし。」
「…これ、動きづらいし暑いよ…」
「ふかふか…」

君が気に入ってくれたのは嬉しいけれどね?
…その後、ハレルヤにしばらくネタにされていたのを覚えている。

(4年後…)

「…そんな事も有ったね。」

君は少しずつ思い出しつつ、笑っていた。

「でもやっぱり…羊は良いなぁ…」

また着ぐるみを着せられるんだろうか…でもせっかく再会したのだから、悪くない気がする…

と言った一週間後…

「…何で用意してあるんですかスメラギさん…!?」

…4年越しでまた着ぐるみを着る羽目になってしまった。
でも、君と二人きりなら…

「アレルヤ…もこもこ…」

…寝転がって、もふもふされてる。

「…そんなに気に召したのかい?」
「うん…」

そんな君が可愛いから、抱きしめることにしておこう。

「むにゃ…」

…僕の腕の中で眠っている君は羊の夢でも見ているのかな?
子供っぽいね、と思ってしまったけれどこれはこれで。

(君が抱きついてくれるのは嬉しいんだ…でもこれ…暑い…)
(ふふ…むにゃ…)

…これは余談だが、よほど僕の着ぐるみ姿が気に入ったのかぬいぐるみを作っていた。

「スピカ…その組み合せ、気に入ったんだね…」
「うん…何故か…」

でもちくちくと縫っている姿はどこか楽しそうだった。

「ねえ、アレルヤ。」
「何だい?」
「ハレルヤは、狼かなって思うんだ。」

…ああ、君はやっぱり天然だ。今改めてそう思った。

「…スピカ、それハレルヤの前で言ったら食べられちゃうかもよ?」

冗談を言ったつもりだが、実際にやりそうで怖い―――

さて、またしてもアレルヤ夢です。若干ギャグ入れました。
このネタを書いた動機が、キャラクロでアレルヤが羊の着ぐるみを着ていたのがものすごくツボったためです。故に、ネタが被っていたら申し訳ないです。
1stの方なのですが、時系列的には刹那・ロックオン・ティエリアvsトリニティの後あたりで。
正直、クリスとリヒティに爆笑されてそうですが。

12.8.20



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