アレルヤの事が気になりながら、艦内を回っていた。
会えたらいいな、なんて事を考えて。
「あら、アレルヤを探してるの?」
「うん。」
スメラギさんだ。最近アレルヤと一緒だからよく聞かれる。
「そういえば、昨夜一緒にお酒を飲んだのよ。」
「アレルヤと?」
「今日、誕生日で20歳になったんですって。」
…誕生日、知らなかったからどうしたらいいか分からなかった。
でも、たった一つ思いついた。
「お祝いしてこなくちゃ。」
「それが一番いいわ。」
最終的には部屋に行ってみることにした。
「アレルヤ、居る?」
ドアが空いた。
「スピカ、どうしたの?」
「あ、あのね…アレルヤ…お誕生日おめでとう!」
「あ、ありがとう…でも、どうして知ってるんだい?」
驚いたような、そんな照れ顔で彼は尋ねてきた。
「さっき、スメラギさんに聞いた。もっと早く知っていたら、何か出来たんだけど…ごめんね…」
その瞬間、
「え…?」
「祝ってくれるだけでも、すごく嬉しいから…」
抱きしめられた。
「…それなら私、アレルヤの側に居るよ。」
「ありがとう。」
それから、髪を撫でてくれた。
…今回は何とかなったけれど…今度は、ちゃんとお祝いできたらいいな。
プレゼントは心を包んで
(…温かい。それに、スピカは優しい。)
遅刻したけどアレルヤハピバネタ。
超兵研究施設破壊ミッションの翌日という設定で、アレルヤとの初めてのお誕生日。
話の流れ的に、次に祝えるのは5年後になってしまいますが。
12.02.28