13.試練[街の美青年達]


王の塔を登り続け、ヒロインは五階へとやってきていた。
西洋風の家具が飾られ豪華な雰囲気はそのままであったが、ヒロインの身体だけは、そのままでは済んでいない。

「はあ…ぅ、はあ…」

これまでの愛撫で熱くなった身体は、そう簡単には引かず、ヒロインの我慢を限界へと近づけさせていた。

「レンア姫…すみません…私、私…欲望に負けそう…っ…」

レンア姫に対して申し訳なさと、我慢出来ない体の疼きにヒロインは顔を歪ませる。
熱くなった身体を抑えたいのに、治るどころか酷くなる一方であった。

「あっ!」

ビクンと、突然ヒロインは声を上げる。

「ヒロイン」

聞き覚えのある声が、背後から上がっていた。

「…ルミ?」
「そう、俺。…またお姉さんとシたくて来ちゃった」

ルミはヒロインを背後から抱き締め、前に回された両手はいつの間にか乳房を掴み、ぐにゅりと指を食い込ませながら揉み始めている。

「あ…ぁ…っ」

火照っている身体は、直ぐに再びその火を点け始め、身体を熱くさせていく。

「この前はさ、俺お姉さんをイかせたらの記憶がなくてさ。…だから今度は絶対ヒロインん中に挿れるから…」

ぐにゅぐにゅと乳房に指を食い込ませたまま、形を変えながら揉み、ヒロインの耳をペロリと舐める。

「はぁ、あん…」
「相変わらずヒロインの声は可愛い…ね、もっと俺にだけ聞かせてよ…」

ルミの言葉を聞き、ヒロインは思った。
今すぐこの乾きをどうにかしてもらうには、自分がイってしまう前にルミに挿れて貰うしかないと。
ルミはひとしきり乳房を味わうと、乳房を掴んだまま指を伸ばし、硬くなっている乳首に触れ、スッと左右に撫でる。

「あんっ!!」

乳首に触れられ、ヒロインは思わず大きく喘いでしまう。

「こんなに乳首硬い…もっと硬くしてあげるね、お姉さん」

ルミはそう囁き、細く薄い黒い布の上から飛び出ている乳首を指で摘み、しぼるように捻る。

「あぁんっ」

ヒロインは首を仰け反らし、甘く声を上げる。

「ルミ…お、お願い…っ」

ヒロインはくるりとルミの方へ向き直ると、彼のズボンに手をかける。

「お姉さん?」
「お願いもう我慢出来ないの…!イれて…!」

ヒロインはルミのものを自ら露わにさせ、既に蜜で溢れているそこに挿れてしまおうとした。

「…」

ルミは無言でヒロインの腕を掴むと、彼女の腰を引き寄せそのままキスをする。
ヒロインの唇に舌を入れ、彼女の口内を掻き乱しながら、右の乳房に手を置き、そのまま乳首を隠す黒い布を横へとずらしていく。

「ふ…ぁ、…ん…」

硬い乳首が布に擦られ、そのまま乳房と共に露わになる。
ルミはすぐさま乳首を指で摘み、上へと擦りながら引っ張っていく。

「はっ…あ、ぁん…ふぁ…ん」

キスの合間に喘いでしまうヒロイン。
彼女を逃さないようにと、腰からお尻に手を滑らせ優しく撫でていく。
ヒロインは身動きが取れなくなってしまった。

「あ…はぁ、ん…ルミ…嫌…っ」
「ヒロインをイかせてからじゃなきゃ、絶対挿れないよ。このおっぱい一杯触りたいんだから…」

そう言うと、乳首を掌に当てながら乳房を円を描く様に揉んでいく。

「ああ…っ、ん、はぁ…」
「ヒロイン、俺にいっぱい感じて。そしたら挿れてあげる。…いっぱい喘いで…」

お尻をサワサワと撫でながら、掌に押されていた乳首を解放するが、今度は指で押し潰していく。

「ああ…っ、ぁ…」

指を離すと、乳首は直ぐに元の位置へと戻りそそり立つ。
その乳首を指先で押さえ、コロコロと左右に転がしていく。

「あぁんっ、あぁ…あん」
「乳首凄い硬い…気持ちイイ?」

そう言いながら、今度は左の乳房の黒い布をずらし、ぷるんっと露わにさせる。

「イイ…イイよぉ…」

ヒロインの頭の中に、既に理性という言葉は消えていた。
ただイきたい、挿れてほしい、それだけが今のヒロインの願いであった。

「…素直で良いよ、お姉さん」

ルミがクスリと笑い、その唇が、左の乳首に触れていた。
乳首を唇で挟み、上へと引っ張ってから、ペロリと舐め上げ、そのまま口の中へと滑らせちゅうっと吸い上げた。

「あぁあんっ!やぁ…ん、ああん」

乳首を吸われると、全身に甘い痺れが駆け巡り、ヒロインの声を更に甘く変化せる。
乳首を吸い上げ、舌先でコロコロと転がしながら、右の乳首を指の間に挟み、こねる様に揉んでいく。

「ああんっ、あん、あぁん…」
「ヒロインの乳首…硬くて美味しい…」

ルミの舌が動くと、乳首はそれに合わせ形を変えながら転がっている。
快楽が強くなり、段々立っている事が辛くなるヒロイン。
ルミはそれを悟ると、ヒロインを床に座らせる。

「ヒロインほら…」

ルミはヒロインの背に手をやり、ゆっくりと床に寝かせる。
そして直ぐその上に覆い被さり、そのままキスをする。
舌を絡ませ、レロレロと吸っていく。

「ん…っあ…」

キスを続けながら、ルミはヒロインの髪や頭を撫でていく。

「お姉さんがスキ。俺大好きだよ…ヒロインが」

キスを終え、ヒロインをじっと見つめるルミ。

「だから抱きたい。…ヒロインを気持ちよくさせてイかせたい」
「ルミ…」

ルミの優しい言葉に、ヒロインは熱くなった頬を更に赤く染める。

「だからさっきみたいにまた…可愛く鳴いてね…」

ルミの顔が目の前から去り、再び乳房へと顔を埋めていく。
ルミは左の乳首に吸い付き、ちゅうちゅうと音を立てていた。
右の乳首をくいくいっと捻ると、乳房をこねる様に揉んでいく。

「ああぁんっ、あんっ、あぁん」

ヒロインの声が、より一層大きく上がる。
その声に導かれる様に、左の乳房の根元を掴み、乳首を突き出させ、その根元に舌を押し付け上下に弾いていく。
右の乳房は大きく揉みながら、親指で乳首を押し潰す。

「ああんっ、あんっあんっ」

ルミの背に手を回し、ヒロインは喘ぐ。
何回、この世界に来て男性に愛撫されてきただろう。
どの男性もとても気持ちよく、ヒロインの理性を奪っていた。

「ルミ…あん、お願い…」

ヒロインはゆっくりと起き上がり、ルミに懇願する。

「も、う…限界よ…っ」

自ら脚を開くヒロイン、それを見て、ルミはクスリと笑う。

「クス…どうしたの?もうダメ?」
「うん…」

瞳を潤ませ、ヒロインは頷く。

「っ…その顔反則…」

ルミはペロリと乳首を舐め、おへそを通り越し、ヒロインの開かれた脚の間へと顔を埋めていく。

「はあぁっ!」

防具であるハイレグの上からルミがひと舐めしただけなのに、ヒロインは甘く声を響かせる。

「こんなに慣れちゃって…この服着けてる意味ないよね…」

ルミは指でハイレグをずらし、そこを露わにさせた。
そして、舌先を使いチロチロと蜜で濡れたそこを舐め始めた。

「あぁああんっ!」

ヒロインは首を仰け反らせ、ビクンと脚を震わせる。
ルミの熱い舌が、とめどなく溢れる蜜を丁寧に舐め取っていく。

「はあぁあんっ、あぁんっ」

時たまに蜜を吸い、ジュルッと音を立てて強く吸い取っていく。

「あぁあんっ、あん、ルミ…ああん」
「ん、ちゅ…ヒロインの蜜…舐めてもどんどん溢れてくる…」
「ああんっだってぇ…良い…。乳首もしてぇ…」
「俺達が喜んで引き受けるぜ…ッ」

ヒロインがそう懇願した時、ルミではない別の男性の声が突然上がった。

「え…あ…っ!」

男性はヒロインの左右に二人現れ、彼女を見つめる。
その男性二人は、ヒロインも面識があった。

「よお…またあんたに触れたくて来ちまった…」
「…あんたの誘惑、忘れられない…」

ヒロインが暗黒の防具に支配されている時、彼女が誘惑した、メノウカードにもなっていた二人の美青年であった。
二人はヒロインを見つめると、そのまま彼女の乳房を掴み、やんわりと揉みだしていく。

「ああんっ、やあ…や、やめて…」

嫌ではなかったが、ヒロインは反射的にそう言ってしまっていた。

「嫌がんなよ…あんなに可愛く喘いでたじゃねえか…」
「ああ…俺達にもまた聞かせろよ…ヒロイン、あんたの可愛い声をな…ッ」

そう強く念を押す様に、二人の美青年は言った。
そして、乳房の根元を掴みぐいっと持ち上げると、突き出た乳首に吸い付き、ちゅぱちゅぱと吸い始めていた。

「あぁんっ!やぁんっ、だ、だめぇ…」
「ん、ちゅうぅ…ダメじゃねぇだろ…」
「こんな硬くして…いやらしい乳首だ…ん」

二人の美青年は何度も何度も吸い上げ、乳首の硬さを堪能する様に唇でも擦りながら引っ張り上げていく。

「ああんっ、あんっ、あん。ああん…」
「お姉さん、俺でもまだ喘いでよ…ん」

脚の間にいるルミも、愛撫を再び始めていた。
蜜を溢れさす入り口に舌全体を当て、クルクルと回していく様に舌先を回転させる。

「あぁあんっ、ああん、あんっ、ルミ…っ」

ルミの刺激も、とてつもない程強いものへと変化していた。

「ん、ちゅ…ヒロイン…ッ」
「たまんねぇ…ッ」

二人の美青年は、それぞれ乳房を持ち上げたまま、乳首を吸い続け、時には吸うのを止め、舌先でツツツと素早く弾いていく。

「ああん、あんあんっ、あぁん」
「ん、じゅるっ…ヒロイン…」

そして、ルミはヒロインの内腿を両手で押さえ更に開かせ、蜜の入り口に吸い付きじゅるじゅると音を立てながら、強めに吸っている。

「はあぁあんっ、あんっ、あぁん。イイ…イイよぉ…」

三人の美青年に愛撫され、ヒロインは悦びの声を響かせる。
その声は、塔全体に聞こえるのではないかと思う程、甘く響き渡っていた。
そして、三人の愛撫はヒロインを再び限界へと歩ませていた。

(駄目…イきそう…っ。でも、イったらルミも、この二人も消えちゃう…それだけは嫌…っ)

もう我慢する事に限界だったヒロインは、乳首を吸い続ける二人の肩に手を置き、止めさせようと引っ張る。
だが、二人は全く動かず、ヒロインの乳首をチロチロと細かく弾き、そのまま口の中に乳首を滑らせ吸いあげる。

「あぁんっ、あんっ、やぁ…ああっ」
「ヒロインの乳首硬いな…」
「ああ…吸いやすくて堪らねぇ…」

二人は全く動かず、離れようとしない。
ルミだけでもと脚を閉じようとするが、内腿を押さえられ全く動かない。
そうしている間にも、ルミは蜜の入り口から上にある突起に目をつけ、それを舌で触れると、チロチロと弾き始める。

「はああんっ!や…ぁん、あぁあん!」
「クリが感じるんだよな、ヒロインは…ん…」

以前の愛撫でクリが感じると分かっていたルミは、クリを弾き、そのまま口の中に含むと、二人の美青年と同じ様にちゅうちゅうと吸い始めていた。

「あぁあん、あんっ、はあん、あぁん」

ヒロインは首を仰け反らせ、脚を震わせた。
仰け反った事で乳首も更に突き出てしまい、二人は乳輪ごと乳首を含み、ちゅぱちゅぱっと吸い上げる。

「やあぁんっ、あぁあん。だ、だめぇ…だめ…はああん」
「ちゅう…イっていいよヒロイン…」
「あんたをイかせたいんだ、ヒロイン…ん」
「あんたのイく所、見せてよ…ん、ちゅう」

三人は優しく囁き、愛するヒロインを快楽の頂点へ達せさせようと、乳首とクリを、口の中で転がしながら吸い上げた。

「あぁあんっ、やあんだめぇイく…イっちゃう!あぁん、あんっ、あぁああん!!」

瞼を強く閉じ、頭のてっぺんからつま先まで伝わる甘い痺れに、ヒロインは大きく仰け反り、悦びの声を大きく響かせた。

「ああ…あ、ん、はぁ…」

ヒクヒクと疼く蜜の入り口に、さらなる快楽を求め、ヒロインは瞼を開ける。
が、ルミによって脱がされた防具は元に戻り、ヒロインの最後の防具である光の防具の姿になっていた。
そして、ヒロインを愛撫したルミと二人の美青年の姿はなく、ヒロインだけがぽつんと、まるで何事も無かったかな様に取り残されていた。

「っく…もう…もういや…」

床にお尻をついたまま、ヒロインは涙を溢れさせる。
この世界に来て以来、何度愛撫されただろう、何度イかされただろう。
イくだけイき、一度も男性の熱いものを挿れて貰えていない。
身体が限界に疼いているのに、それを満たしてくれる男性はいない。
ヒロインの身体はもう、イくだけでは済まされなくなっていた。

「もうやだ…エッチしたい…家に帰りたい…っ。もう無理…私には出来ない…っ」

もう直ぐそこが、塔の最上階であろう。
だが、ヒロインにはもうそこまで行ける程の体力も精神力も無くなっていた。

「もう何もしたくない!出来ない…ううっ…ひっく…」

ただ一人涙を流し泣く事しか、今のヒロインには出来なくなっていたー。





「ち…」

ヒロインの様子を伺っていたカイは、思わず舌打ちをする。

「やはり、彼女も無理ですか…」

泣くヒロインの姿に、シルも静かに呟く。

「姉さんの病気を治すには、"挿れなくても我慢が出来る異世界の女"、が必要ですが…」
「シル様、カイ様!レンア姫様が…!」
「…また駄目か?」

慌てて部屋へと入って来たサリに、そう聞き返すカイ。

「はい、お二人を求めています。私ではもう…」
「…仕方ないですね、ヒロインも元の世界に戻しましょう」
「待て兄さん。俺があいつの所へ行ってくる」

カイはそう言い、部屋を後にしようとした。

「カイ…手を出したら終わりですよ?」
「分かってる。あの女を連れて来るだけです」

そう答え、カイは部屋を出て行った。

「やれやれ…今迄どの女性にも興味を示さなかったのに…彼女だけは特別な様ですね。…まあ、私もそうですが…」

弟が去っていくのを見守り、そう呟くシル。
そう、今迄何人もの女性をこの世界に呼び、助けを求めたが、みなメノウカードにする事も出来ず、男に溺れていった。
メノウカードに出来た事自体、ヒロインが初めてであったが、彼女も既に我慢の試練を終え限界だ。

「頼みますよ、カイ…」

その女性達はシルが相手をし、ヒロインがメノウカードを手に入れる事が出来た時点で、元の世界へと帰していた。
ヒロインは最初で最後の希望であり、シルは勿論、カイでさえも彼女に想いを抱いている。
そして、レンア姫の身体も限界を迎えようとしていた。
男に常に触れられていなければ死んでしまうという奇病に、彼女は侵されていた。
レンア姫が亡くなれば、カイとシルも力を失い、この世界は瞬く間に崩壊し、住んでいる者達も死を迎える。
レンア姫、シル、カイの三人の王族によって、この世界は守られている。
一人でも力を失えば、世界は滅びる。
だからこそ、シルとカイは姉であるレンアを幽閉し、異世界の女性に助けを求めた。
さらわれた、と言えば彼女達の士気も上がる。
そして、異世界の女性、それに加えレンアと同じく我慢というものを突破しなければ、レンアの病気は治らない。

「ヒロイン…貴女しかもういない…」
「シル様、レンア姫様を…っ」
「…今行きます」

三人の付き人であるサリの悲痛な声に、シルは頷く。
カイがヒロインを連れて来る事を願って、シルはその場を後にしたー。


| |
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -