07.街の美青年その3


「…もうこんな時間か、そろそろ寝るか」

宿屋の一室に泊まる旅の青年は、読んでいた本を閉じ、椅子から立ち上がる。
その時、コンコンというドアをノックする音が上がる。

「…」

こんな夜中に訪ねてくる輩はロクでもない者だろう。
青年はそう思い、自分の武器である剣を鞘に入っている事を確認し、ドアへと近づく。

「…おい、誰だ?」

青年はドアノブを掴み、ゆっくりと外を伺う。

「…お願い、助けて…」
「!」

そこには、髪の毛を雪で覆われ、真っ暗なコスチュームを着た美女が立っており、寒さに震えながら青年を見つめていた。

「っ、お、おい、どうした、大丈夫か?!」

青年は直ぐに女性を部屋に入れ、震える彼女の様子を伺う。

「寒いの…」

震える声で、女性は男性に呟く。

「待ってろ、今タオルを…」

女性に踵を返す青年の腕を、彼女はがっしりと掴む。

「お願い、行かないで…」

潤んだ瞳で、女性は男性を見つめて言う。

「…タオルを取りに行くだけだ…」

普通なら、彼は赤の他人である彼女を部屋になど入れたりしないだろう。
だが、今の彼女は見るからに困っており、寒さに震えている。
助けない者はあまりいないだろう。

「いや…だめ…」

女性は男性の腕を掴み、じっと見つめる。

「っ…」

男性は、女性の露出の高いコスチュームを見て、頬を赤く染めていた。
大きな乳房の上に、細く黒い布が辛うじて突起を隠しており、少しでも動けば見えてしまうだろう。
女性は戸惑う男性を見つめたまま、彼に近づき、そのまま彼の背中に両手を回し抱きついていた。

「!」
「お願い…私を温めて…寒いの…」

彼女の大きな乳房がぐにゅりと潰れ、青年の胸の辺りにその豊かな感触を伝わらせていた。

「っ…!!」
「きゃあ…っ」
「…あんたが、誘ったんだからな…」

青年は女性を掴み、ベッドに押し倒していた。
そのまま彼女の豊かな両方の乳房を、布の上から掌に包み込む。

「ぁ…ん。そう、よ…。私から…誘ったの。だから…お願い、温めて…私を…貴方で満たして…?」

女性は青年を見つめたまま、両腕を彼の後頭部に回し、笑顔で言った。

「っ…!」

女性の言葉に頬を真っ赤に染めた青年は、そのまま鎖骨辺りに顔を埋め、唇を這わせていく。
そして、包み込んだ乳房を、その柔らかさを確かめる様に捏ねながら揉み始めていく。

「あっ…ん…」
「んだよこのおっぱい…柔らかすぎだろ…」

両手におさまりきらない乳房は、揉まれる度に波打ち、青年の掌にその振動と柔らかさを伝えている。

「あ…あん。…そんなに、柔らかい…?」
「ああ…こんな大きくて柔らかい…。お前…何者だよ…」

ちゅうっと、鎖骨の辺りにキスをしながら、青年は呟く。

「私はヒロイン…そういう名前の女よ…何者でもないわ。貴方に抱かれる為に…今はここにいるの…」

青年の髪の毛を優しく撫でながら、ヒロインは妖しく微笑む。

「…ったく、お前…どんだけ男を喜ばせるのが上手いんだよ…ッ」

ヒロインの言葉に、青年の理性がどんどん吹き飛んでいく。
鎖骨から胸の谷間まで唇を這わせながら、乳房を揉むのを止めると、指全体を伸ばし、乳房を優しく撫でていく。

「あっ…ぁ…」

青年は乳房を指で這わす様に撫でながら、布の下に隠れている乳首の存在を探していた。
そして、それは直ぐに見つかってしまった。
乳房の中央に、プクッと膨らんでいる所を指の腹が見つけると、そのまま優しく左右に撫でていく。

「あんっ!」

ヒロインがビクッと身体を震わせると、撫でていた段差が少しだけだったのが直ぐに大きくなり、指を動かすと、布の下の乳首も左右に倒れながら転がる様になっていた。

「あっ、あんっ。あ…ぁ…」
「こんなに乳首が硬くなってる…。あんたの乳首、敏感なんだな…」

谷間をペロリと舌で味わいながら、両方の乳首を布の上から左右に素晴く転がしていく。

「あんっ、あっ、や…あん」

撫でられた事で、乳首はピンッと尖り限界まで硬くなっていた。
青年の指の腹は撫でるだけではなく、乳首を押さえたままコロコロと上下左右に乳首を転がしていた。

「やあんっ、あっ、あぁ…あん」

布の下で乳首がコロコロと転がり、ヒロインの中に甘い痺れを送っていく。

(そうよ…私はこれを求めているの。男に気持ち良くして貰って…イって…。そう、イってからが問題なんだわ…)

ヒロインは、ルミと酒場の男が自分をイかせたらカードになってしまい、イっても物足りなさを感じていた。
だとしたらこの男も…と、ヒロインは青年を見やる。
青年は、ヒロインに見られるている事に気付いておらず、谷間にちゅうっとキスを落とし、指の腹で両方の乳首を布の上から摘みながら捻っている。

「ふあ…あんっ」
「良い声だ…もっとその声聞かせろよ…」

乳首が弱いヒロインは、愛撫されると直ぐに感じてしまう。

(この男も私がイったらメノウカードになるんだわ。…それだけは嫌、もう満たされない思いは嫌よ!でも…イかない方法なんて…)

イくなという方が、今のヒロインには無理な事であった。
そして、ヒロインが考えている内に、青年の乳首を愛撫する指が違う動きを始めていた。
ヒロインの乳首を隠す布を掴み、そのまま横にずらそうとしていたのだ。

「!いやっ!」
「うわっ?!」

ヒロインは咄嗟に起き上がり、青年の手を横に弾いていた。
想像していなかった事に、青年は驚きの表情を浮かべていた。

「な…どうしたんだよ、ヒロイン」
「…」

ヒロインはじっと、青年を見つめていた。
このまま彼に愛撫されてイかされても、彼はカードになりまた満たされる事はない。
それなら、カードにならない男をどうにか探し、自分を満たして貰うしかないと。
そんな男がいるか分からないが、今の暗黒のヒロインには、自分の渇きを潤してくれる男性の事しか頭には無かった。

「…帰るわ」
「な…っ?」

そうと決まれば、この青年にはもう用は無かった。
ヒロインはベッドから立ち上がると、真っ直ぐ部屋のドアへと歩いていく。

「っ…おい、ちょっと待てよ!」

青年が慌ててヒロインを追いかけ、ドアノブを掴んだヒロインの手首を掴む。

「お前から誘っておいてそれはねぇだろ」

青年は明らかに怒っていた、それは普通の男性なら当たり前の反応であった。

「…貴方に用は無くなったの。離して」

ヒロインは冷たい表情で青年を見据え、そう一言言った。

「…ふざけんな」
「!」

青年は、その整った顔立ちを歪ませると、ヒロインの掴んだ手首をそのまま上にあげてしまう。

「っ…何するのよ!」

ヒロインが抵抗しようともう1つの手で青年を殴ろうとするが、いとも簡単に捕まえられ、そのまま同じ様に上へと持ち上げられてしまう。
青年は、左手でヒロインの両手首を掴み直すと、彼女を見据える。

「自分から誘っておいて逃げるんじゃねぇよ」
「貴方にはもう用は無いって言ってるでしょ、さっさと離し…きゃあっ!」

ヒロインが言い終わる前に、それは悲鳴へと変わっていた。
青年がヒロインの左の乳房を守る布を掴み、勢いよく横へとずらしていたのだ。
プルンッと大きく揺れ、左の乳房が青年の前に勢いよく飛び出していた。

「…」

青年は飛び出した左の乳房を直ぐさま右手で掴むと、ぐにゅぐにゅと指を乳房に食い込ませながら揉み始める。

「やあ…っ!いやあ…止めなさいよ…っ!」

ヒロインが身をよじり抵抗しても、まるでビクとも動かない。
それどころか、乳房を揉みながら指の間に乳首を挟み、その感触を楽しみながら捏ねる様に揉んでいる。

「ぁ…あ…っ…」
「こんな良いおっぱい見せられて…ここで終わりなんて出来るか。…ヒロイン、お前は俺のもんだ…逃さねぇ」

青年は低い声でそう言うと、乳房を揉むのを止め、親指と人指し指で乳首を摘むと、上へと引っ張っていく。

「あぁ、んっ。いやぁ…」

布の上からよりも、更に甘い痺れが乳首から伝わり、ヒロインは声を上げてしまう。

(駄目よ…この男もカードになるわ。カードにならない男を探すのよ…。でも、もしかしたらこの男はカードにならない…?)

この青年がカードになるとは、まだ断定は出来ない。
ヒロインが迷っていると、乳首はクニクニと形を変えられながら、上下に擦られていく。

「やぁ、あんっ。あぁ…あん」

限界まで硬くなってしまった乳首を愛撫され、ヒロインの逃げようとした決心が瞬く間に何処かへと消えていく。
形を変えられていた乳首を元に戻すと、再び摘み直し上へと引っ張っていく。

「あぁ、あん!やあ…いやぁ…」

ヒロインは乳首から伝わる快楽に甘く声を上げ、自分を見つめている青年を見つめ返す。

「ッ…ヒロイン…ッ!」

そのヒロインの潤んだ瞳を見た途端、青年は彼女の手首を掴んでいた左手を離していた。
解放された腕をヒロインが動かす前に、青年は左手を彼女の右の乳房に触れ、布毎ぐにゅぐにゅと揉み始めていた。
そして、顔を下げた途端、乳首に熱い感覚が伝わり、ヒロインは首を仰け反らせていた。

「あぁっ!」

指で愛撫されていた左の乳首は、青年の口の中へと入ってしまい、そのままちゅうっと、音を立て吸い始めていた。

「あぁんっ、あんっ!いやぁ…」

抵抗する思考が少し残っており、その力を振り絞り、ヒロインは解放された腕を青年の両肩に置き、力を込めようとする。
が、ちゅうっと強めに乳首を吸われ、右の乳房も揉むのを止め、布毎乳首を摘みコリコリと捻られ、その力は一瞬で無くなっていた。

「ああんっ、はあんっ」

硬く尖ってしまった左の乳首が青年の口内で吸われると、その温かな感触に乳首が柔らかさを取り戻していく様な感覚に陥る。
が、実際には柔らかくならず、更に硬さが増していき、青年の唇にその硬さを伝わらせ、吸いやすくさせていた。
そして、右の乳首も、布の下からピンッと尖ってしまい、布を押し上げてしまっていた。
その硬さを楽しむ様に、青年の指が布と一緒に乳首を摘み、そのまま捻る様にクニクニと捻っていく。

「あぁあんっ、あぁんっ。はぁあん」

逃げようとする理性は、完全にヒロインの中から消え、青年の肩を掴む力は無くなり、そのまま置かれているだけの状態になってしまっていた。

「ん、ちゅうう…ヒロイン…っ」

青年の理性はとっくに無くなっており、右手で左の乳房の根元を掴み、突き出た乳首を夢中でちゅうちゅうと吸っている。

「あぁんっ、ああ…ぁん」

そして、右の乳首を愛撫するのを一端止めると、乳首を隠す黒い布を指で摘む。
そのまま、ゆっくりと左へ布をずらしていくと、ピンッと、硬く尖り凝ってしまっている乳首が、布を擦れながら現れた。

「あぁあんっ!やあぁ…ん」

先程とは違いゆっくりと布をずらされたので、乳首が擦れていく感覚がなんとも言えず心地良く、ヒロインは甘い声を上げる。
そして、乳房も布から現れると、青年はずらした布を乳房の右横で止めていた。
そうする事で、乳房がきゅっと引き締められ、その形を前へと突き出させていた。

「ちゅぱっ。…ヒロイン…お前は俺のもんだ…」

左の乳首を引き抜きそう囁くと、青年は舌先を尖らせ乳頭の部分をツンツンと弾いていく。
そして、右の乳房も掌に包み込み、ぐにゅぐにゅとその柔らかな感触を楽しむ。

「はあぁ…っ、あぁ…あん」

理性の無いヒロインは、青年のものとなっても構わなかった。
自分をイかせ、満足させてほしい、それだけであった。
左の乳首を弾いてから、青年は舌全体で乳首に触れると、そのまま前後に弾き、レロレロと転がしていく。
右の乳房も、その柔らかさを十分堪能すると、人指し指だけで乳頭の部分を押さえると、そのまま左右に乳首を倒しながらゆっくりと転がしていく。

「はぁあ…ん。あぁ…あぁん」

ヒロインの甘い声と共に、青年の指に押され右の乳首は横へと倒れていく。
倒れた乳首を、今度は指を動かし元の位置に戻す。
そして、今度は反対側へと倒していくと、乳首はその形を保っていられず、根元から折れ曲がってしまう。

「あぁあん、はあぁ…ん。良、い…」

乳首が形を変える度に、甘い快感がヒロインの中を伝っていく。
思わず、ヒロインは本音を口にしてしまっていた。
ヒロインの言葉を聞き、左右に倒しながら愛撫していた動きを、今度は少し強めに乳首を押さえ、ゆっくりと円を描きながら転がしていく。

「あぁあんっ。あっあっ…」

硬い乳首は根元から再び折れ曲がり、コロコロと青年の指と共に転がされていく。
そして、舌先で弾き転がしていた左の乳首も、再び口の中へと含み、根元から優しく歯を立て噛んでいく。

「あぁ…っ、あっ、あぁ…っ」

右の乳首は、転がしていく内に青年の指から逃げてしまい、そのままピンッと元の位置にそそり立ってしまった。
もう逃がさないかと言う様に、青年は人指し指と中指で乳首の根元を摘み、強く上へと捻りながら引っ張っていく。

「ああんっ!やぁ…あぁん」

右の乳首を引っ張りながら、左の乳首も先端まで噛み終わると、そのまま根元まで口の中に含み、ちゅううっと、音を強く立てて吸い上げる。

「あぁあんっ!あんっ、あぁん」

乳首から伝わる快楽に、ヒロインは身体が震えてしまうのを感じていた。
脚の間を守るハイレグの部分からは、既に快楽の証である蜜が溢れ、じわりと染み込んでいた。
ヒロインが快楽の頂点へと達してしまうのは、時間の問題であった。

(ダメ…イったら…この男もカードになってしまうわ。でも…もしかしたら…ならないかもしれない…)

僅かな望みを思い、ヒロインは肩に置いていた両手を青年の後頭部に回し抱え込み、乳首と乳房を青年に押し付ける。
すると、青年は左の乳首をちゅぱっと引き抜く。
そのまま顔を移動させ、指で愛撫していた右の乳首を口の中に含むと、ちゅううっと強めに音を立てて吸い始める。

「ああん!やぁあんっ」

指で愛撫され、硬く凝ってしまった乳首を思い切り吸われると、指とは違う感覚に強い快楽が引き起こされていく。
そして、唾液で濡れてしまった左の乳首に指を這わせ、人差し指の指先で乳頭を押さえると、クニクニと転がしていく。

「あぁんっ!あんっ、ああん」

唾液で濡れている為、転がしていると滑ってしまい、その滑った瞬間もビクッと強い快楽を引き起こし、ヒロインの声を大きくさせていた。

「ああん、あんっ、あぁん」

そして、吸ったことによりすっかり濡れてしまった右の乳首も、舌先でレロレロと転がし、左の乳首も親指と人指し指でしっかり摘み、クイクイッと捻りながら上へ引っ張っていく。

「はあんっ、あっ、あぁん。いやぁ…あぁん」
「ちゅ。ん…ヒロイン…ヒロイン…ッ」

すっかりヒロインの虜と化した青年は、ヒロインのなを呟きながら、夢中で転がした右の乳首を再び吸い、ちゅうっと音を立てていく。

「ああんっ、や、あぁん」

そして、引っ張った左の乳首を元に戻すと、そのまま捏ねる様にクイクイッと円を描く様に転がしていく。

「はあぁんっ、ああんっ」

舌と指の動きに合わせ、くねくねと乳首が形を変え、ヒロインに絶え間なく快楽を送っていく。
達してしまいそうなのを、ヒロインは必死に我慢しようとする。

「ん、は…ヒロイン…ヒロインのおっぱい…ッ」

そんな思いとは裏腹に、青年は右の乳首を引き抜くと、両手で両方の乳房の根元を掴み、乳首をツンと突き出させる。
そして、そのまま両方の乳首を寄せ一気に口の中に含むと、ちゅううっと強く吸い上げていた。

「はあぁんっ!あぁあんっ!だ、だめぇ!イくっ、イっちゃう!ああぁあんっ!!」

脚がガタガタと震え、頭の中が真っ白になっていた。
青年を思い切り抱え、ヒロインはとうとうイってしまっていた。

「んぁ…っ、はあ…っ、はあ…」

息をハアハアと吐き出すヒロインの前に、青年の温もりはなかった。
カードとなった彼は、無造作に宿屋の床に落ちていた。
ヒロインはゆっくりとしゃがみ、街の美青年その3と書かれたメノウカードを拾い上げる。

「…っく、なんで…どうして、私がイくと…みんなカードになっちゃうのよ…っ!」

イくだけイかされたヒロインの身体は、自分を満たしてほしいという思いだけで一杯となっていた。
いつの間にか、暗黒の防具に身を包まれたヒロインの瞳から、涙が溢れていた。

「もういや…お願い…誰か…助けて…」

ヒロインはフラフラと立ち上がると、誰もいなくなった部屋を後にし、雪が降る街中へと飛び出していく。
自分を助けてくれる者を求め、ヒロインはある場所へと向かうのであったー。


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