21.果て


「ああん、あんっ」
「ん、くちゅ…ヒロイン…」

青龍の部屋からは、ヒロインの甘い声が毎日の様に上がっていた。
青龍に抱かれて以来、ヒロインは毎日彼と身体を重ね合わせていた。
青龍がヒロインを求め、毎日何度も抱かれていた。

「ふぁん、ああん!」

青龍は、壁に背をもたれ立っているヒロインの脚の間におり、そこを舌で舐め突起をちゅうっと吸っている。

「ふ…ん、凄いな。硬く…赤くなっている、ちゅ…」

吸われた突起を、今度は下から上へと丁寧に舐め上げられる。
その途端、ヒロインの脚がブルッと震えていた。

「あぁあんっ!だめぇ…イく、はぁあんっ!」

ヒロインは首を仰け反らせると、そのまま快楽に身を任せイってしまった。

「…相変わらず良い感度だな。…後ろを向けヒロイン」

ヒロインをイかせると、青龍は立ち上がり彼女の身体をくるりと壁の方へ向かせる。

「あぁあっ…」

後ろを向いた途端、腰を持たれると熱いものが当てられそのままぐいっと中へ入ってくる。

「く…もっと、突き出せヒロイン…っ」

青龍が、ヒロインのお尻を持ち後ろへと突き出させる。
その途端、青龍のものがぐいっと奥へと入って当たり、強い快感を引き起こした。

「はぁあん!」
「く…っ」

壁に両手を付き、ヒロインは首を仰け反らせ喘ぐ。
青龍は、腰を大きく動かし自身を波打たせながらヒロインの最奥へと突く。

「はぁんっ!あんっ」

ビクッと身体中震え、青龍のものをきゅっと引き締めてしまう。

「っ…そんなに締め付けるとは…俺のが待ち通したかったのか…くっ…」

リズム良く腰を打ちつけながら、青龍は大きく揺れるヒロインの乳房を掴む。

「ああん、あんっ」

ヒロインは答えず、ただ快楽に身を任せ喘いでいた。
青龍は、ヒロインの乳房を揉みながら、ゆっくりと自身を動かし彼女の中を上下に移動しながら擦っていく。

「はぁあん、ああん。イい…っ」
「っ…く…良い、声だ…」

ヒロインの喘ぎを聞き、青龍の腰の動きが早くなり、肌を打ちつけ合うパンパンという音が上がり始めた。

「あぁあんっ!やぁっ、はあん」
「く…ヒロイン…っ!」




「…」

青龍の部屋の近くで、フードの魔物と魔王の側近である骸骨の魔物が、事の様子を伺っていた。

「あぁあんっ!だめぇ…はぁあんっ。イく、ま、た…イっちゃう!ああぁん!」

ヒロインの快楽に喘ぐ甘い声を聞き、2体の魔物は顔を歪める。

「青龍様…あの人間が来て以来、毎日の様にあの様な事を…!魔王様復活が出来るというのに、あの人間ばかりに構っておられる!」

フードの魔物は、悔しそうに声を荒げる。
そう、青龍はヒロインを抱いて以来、魔王を復活させようとはせず、常に彼女の側におり、魔物達ともあまり関わらなくなっていた。
その事に、フードの魔物は勿論、他の魔物達からも不安の声が上がっている。

「…やはり、これは厄介な事になってきましたねぇ。如何にかしなければ…」

骸骨の魔物は、目を光らせ呟く。
彼等にとって、青龍の力は不可欠であり、ヒロインは邪魔な存在であったのだ。




「…」

ヒロインは、ぼーっと椅子に座っていた。
青龍に激しく毎日何度も抱かれ、身体は快楽に疲れ果てていた。
だが、それでも青龍に触れられればまた熱を帯びてしまう。
そして、ヒロインは青龍に抱かれながら気付いた事もあった。

「青龍は私の所にいれば、魔王を復活させようとしない…」

青龍が、魔王を復活させたという雰囲気もなく、今のまま現状を保っているという状態だ。
あの魔王の珠と青龍の力さえあれば、直ぐにでも魔王が復活出来るというのに、彼はそうしようとはせず、ヒロインを求め彼女の所に来る。

「私が大人しくしていれば、青龍は魔王を復活させないかもしれない。赤龍の為にもなる…」

赤龍に会いたいが、青龍に抱かれた自分はもう彼に会う事は出来ないだろう。
ヒロインは、せめてもの赤龍の助けになりたいと思っており、ここから逃げようとはもう思っていなかった。
ヒロインがそう考えていると、部屋の扉が音を立てて開く。

「青龍様!魔王様の側近の方がお呼びで…」
「何度も言わせるな、後にしろ」
「で、ですが…」
「この俺にたてつく気か?」

青龍の鋭い瞳と声色に、魔物は思わず後退る。

「も、申し訳ありません!」

魔物はそう叫び、タッタッタと音を立ててその場を急いで去っていく。

「…」

青龍はそれを不機嫌そうに見てから、部屋に入りドアを閉める。

「青龍、良いの?会わなくて…」
「何度も言ってるだろ。お前といる方が大事だ…」
「っ…!」

そう言った青龍の表情は、今まで見た事も無い程優しいもので、ヒロインは思わず頬を染めてしまった。
そんなヒロインに青龍は近づき、腰を屈めるとそのまま唇を奪う。

「ん、ふ…」

もう何回目であろう青龍とのキスは、回数を重ねる毎に優しいものへと変わっているのを、ヒロインは感じていた。
青龍の両手がヒロインの腰を掴むと、そのまま持ち上げられ、丸テーブルの上に座らせられる。

「青龍…」

ヒロインが青龍を見ると、彼はフッと優しい笑みを浮かべる。

「この俺が、ここまで人間に夢中になるとは…計算外だ。だが…俺はお前に出会え良かったと思う。ヒロイン、お前にな…」
「青龍…ん」

青龍の言葉に、ヒロインは驚き彼を見ると、そのまままたキスをされる。
舌が口内に入ってきて、絡ませられたり、音を立てて吸われる。

「ふ…ぁ…」

青龍を受け入れると、彼はヒロインをテーブルの上に押し倒した。
キスはそのまま続き、青龍の両手はヒロインの乳房を服の上から掴み、強弱を付けながら円を描く様に揉み始めた。
青龍の掌に収まりきらないヒロインの乳房が、ぐにゅりと揉まれ波打っている。

「は…ん。ふ…あぁ…ん」

青龍に舌を吸われながら、ヒロインは吐息を漏らす。
身体は熱を帯び、青龍の愛撫を待ちわびている。
ヒロインの唇をちゅっと吸い離れると、首へと這わせていく。
その間に、青龍の両手が服の裾を捲し上げ、ぷるんっと乳房を露わにさせる。
彼はもう、無理やり火の魔法で服を溶かしたりはしない。
きちんと脱がせるようになっていた。
露わになった豊満なヒロインの乳房を、青龍の両手が包み込むと、捏ねる様にぐにゅりと揉み始める。

「あ、ん…っ。ふぁ…」

快感を感じ、ヒロインは甘い声を上げる。

「ヒロイン…」

青龍がヒロインの名を呟き、既に硬く尖った乳首をきゅっと摘む。

「あんっ!」

乳首の刺激に、大きく声を上げてしまう。
その声を聞き、青龍はフッと笑う。

「相変わらず、乳首が感じやすい様だな。…こんなに硬くして、俺に食べて欲しそうだ」

青龍の人差し指の指先が乳首の横に触れると、そのまま左右にゆっくりと倒しながら転がす。

「あぁんっ!やぁ…あん」

乳首から伝わる強い快感に、ヒロインは両手で思わず口を押さえる。

「…何故声を押さえるヒロイン」
「だ、だっ…て…ふあぁんっ」

答える前に、青龍の人差し指が今度は乳首を弾く様に素早く左右に転がす。

「ああん、はあ…あんっ」

口を押さえても、声を止める事は出来なかった。

「そうだ、声を押さえるな。お前の声もこの身体も…全て俺のものだ…」

そう囁くと、青龍はヒロインの右の乳房の根元を掴み、乳首を突き出させた。
そして、そのままそれを口の中へと入れると、ちゅうっと吸い始める。

「あぁんっ、やっ…あぁっ…」

ヒロインは思わず仰け反ってしまう。
青龍に吸われた乳首は硬さを増していき、彼に吸われやすい様に唇に張り付いている様だった。
青龍がちゅぱっと引き抜いた時、濡れた乳首はピンっとそそり立ち宙を向いていた。

「はあんっ…」
「愛している…ヒロイン、お前を…」

そう囁くと、青龍はまた乳首を口に含み、今度は強く吸い上げる。
そして、左の乳房もぐにゅぐにゅと円を描く様に激しく揉み、指の間の乳首を擦っていく。

「はぁあんっ、やっ、やぁ…あぁんっ」

青龍の愛撫から引き起こされる快感に酔い、ヒロインは声を大きく上げる。

(気持ち良い…青龍は…本当に私を愛してくれている…)

激しいがそれでも優しい青龍の愛撫に、ヒロインは自分を想ってくれていると感じる事が出来ていた。
そして、こうしている間は魔王の事も忘れてくれていると。

(お願い青龍…魔王の事は忘れて…)

ヒロインはただそれだけを願い、青龍の愛撫に身を任せるー。



「た、大変です!」

青龍の魔物が血相を変え、ドアをノックもせずにバタンと大きな音を立てて入ってくる。

「…何事だ」

魔物がいきなり入って来た事に、青龍も緊急を要すると分かり、冷静に言う。

「赤龍様が…城の中に入って来ました!」

その名前を聞き、青龍もヒロインも同時に身体をビクッと跳ねらせていたー。


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