00.プロローグ


「あの光は…」

空から見える、下の世界。
男性は、光に包まれて見えるその村へと、引き寄せられて行ったー。




「ふあーあ…」

ヒロインは、ベッドの上で欠伸をして起きる。
ベッドから降りると、掛けてある大きな剣を背に背負う。

「さて、今日も頑張るか。…お父さん、起きてるのかな?」

隣の部屋へ行くと、珍しく父がまだベッドの中にいた。

「お父さん、もう朝だよ」
「ヒロイン…悪いが寝かせてくれ…」

どうやら、二日酔いの様だ。
ヒロインは父を見守ると、階段を降りる。

「ヒロイン、朝ご飯出来てるわよ」

母は既に起きていた。
テーブルに用意されたオムレツを食べると、ほんのり甘くて美味しい。

「美味しい〜」
「でしょ?」

母も向かい合いに座り、娘の感想を待つ。

「うん、いつもながら美味しいよ!」

ペロリと最後の一口を食べて、ヒロインは言った。

「良かった。…今日は、特にやってほしいお手伝いないのよね」

ヒロインは、父や母、村の人々の為に仕事をしていた。
魔物退治や荷物運びなど、様々だ。

「そっかー。じゃあどうしようかな…」
「!そういえば、昨日珍しいお客さんが来たっけ」
「珍しいお客さん?」
「ええ、旅の方みたいだけど、どこか不思議なのよね。その人と飲んで、パパ酔いつぶれたのよ」

父が起きれない筈だ。

「お酒に強いお父さんがね…」
「その人も、相当強かったわ」

父と母は、村の酒場を経営している。
小さな村の酒場だからお客の数は少ないが、それでも旅人は何人かはいつも来ていた。

「その人、教会の隣にテントを張って、今夜は寝るって昨日言ってたわ」
「へえ。じゃあちょっと見に行こうかな」
「気をつけてね」

娘が立ち上がると、母はそう言った。
家の外へ出ると、温かい日差しに包まれている村が出迎える。

「ヒロイン、おはよ」
「おはよう」

村人に挨拶され、ヒロインも元気よく返す。
井戸では奥様方が洗濯をし、子供は遊んでいる。
何処にでもある、穏やかな普通の村だ。

「…あれかな?」

母が言っていた、教会の隣に立ったというテントは、直ぐに見つかった。

「こんにちは」

ヒロインがテントの外で言うと、静かな声が返ってくる。

「こんにちは、どうぞお入り下さい」

ヒロインはその声に導かれる様に、テントの中へと入る。

「こんにちは、お嬢さん」
「あ、こ、こんにちは…」

ヒロインは思わず、その人に見惚れてしまっていた。
青く澄んだ長い髪、綺麗な瞳。

(こんな綺麗な人、見た事ない…)

ヒロインがぽーっとしていると、その人はクスッと笑う。

「貴女の父上は、とてもお酒に強いんですね。私も相当酔ってしまいました」
「ふふ、父も相当酔っていましたよ」

ヒロインもその人につられるように、笑顔を浮かべる。

「ふふ、そうですか。…ヒロインさん」
「え…」

ヒロインはびっくりした。
まだ名前も言っていないのに。
そして、何故自分が昨日のお酒の相手の娘だと分かったのだろうか。
疑問渦巻くヒロインの頭、彼は静かに言い始めた。

「…どうか、この先何があっても挫けないで下さい。貴女なら、大丈夫ですから」
「えっ…あ、はい…」

急に意味深な事を言われ、ヒロインはとりあえず頷く。
彼は更に続ける。

「貴女は、これから大変な使命を背負います。どうか…挫けずに」
「は、はい…」

そこまで言うと、彼はふっと笑う。

「ふふ、とても素敵な人だ。貴女は…」
「!!」

ヒロインは、彼に一瞬だけキスされていた。
あっという間の突然の出来事に、ただ驚くしかない。

「ふふ、可愛いですね」

彼は、綺麗な笑顔で言った。

「!し、失礼します…!」

ヒロインは、慌ててテントから出たのだった。

「…ヒロイン、どうかこの世界を頼みます…」

彼は、世界を救う勇者となる彼女の後ろ姿を見届けると、スッと姿を消したー。

「な、なんなのあの人…。どうしてキスなんて…それに、どうして私の名前やお父さんの娘って分かったの?それに…あの人二日酔いじゃなさそうだったし…」

ヒロインは、振り向いてテントを見上げる。

「けど、凄い不思議な人だったな…」

そう、なんとも言えない雰囲気を持つ、不思議な人だった。

ヒロインはとりあえず、家に戻る事にした。

「ヒロイン!」

大きな屋敷を通りがかった時、その屋敷のメイドが声をかけてきた。

「おぼっちゃまが呼んでるわよ」
「聡が?」

聡は、この村の村長の息子だ。
幼馴染でもあるが、関係はそれ以上でそれ以下であった。

「お邪魔します」
「ヒロインちゃん、よく来たわね。聡なら二階よ」
「はい、お邪魔します」

聡の母に促だされ、ヒロインは二階へ上がる。
何の用で聡が呼び出したかは、ヒロインには分かっている。

コンコン

「聡」
「ヒロインか、入れよ」

聡の部屋へ入ると、彼は椅子に座っていた。

「何か用?」

分かってはいるが、つい聞いてしまう。

「…分かってるだろ」

聡はヒロインの腕を掴むと、そのままテーブルに彼女を押し倒した。

「こんな昼間から…っ」
「いいだろ。お前のこの大きなおっぱいに触りたかったんだから…」

そう言うと、聡は両手でヒロインの大きな乳房を、服の上から鷲掴みしたー。

「あ…ん。もう、剣の修行はいいの…?」

聡も剣は振るえるが、腕はヒロインの方が上である。

「ヒロインとシてから。…いいだろヒロイン?」
「私、仕事あるから…あっ…」

ヒロインは吐息を漏らす。
聡が、乳房をやわやわと揉み始めたからだ。

「黙って、ヒロインの喘ぎ声聞かせてよ…」

2人は、言わばセックスフレンドだ。
本当の恋人ではない。
聡はヒロインに惚れているが、ヒロインは違う。

(だって、聡の愛撫上手だし、気持ち良いから…。だから彼とはするだけ)

ヒロインがそう思ってるのも知らず、聡は服ごと乳房を優しく揉んでいる。

「あ…あ、ん」

気持ちよくなってきたヒロインは、少し声を上げる。

「ヒロインそう、その声。もっと上げてよ」

興奮している聡。
ヒロインの服を肩から脱がせ、ゆっくりと下へと下げていく。

「や、あ…」

ヒロインが目を瞑ると、ぷるんっという音が出そうな大きな丸い乳房が飛び出した。
小さい乳輪、ピンク色の既に硬く尖る乳首。

「何度見てもいいおっぱいだよな。…すっげえいい…」

聡の両手が乳房を下から上へと持ち上げると、そのまま円を描く様に揉み始める。

「あんっ、ああ…」

ヒロインは、我慢出来ず声を上げる。
聡の掌に当たる乳首は、その硬さを強調していた。
聡は、右手の親指と人さし指で、ヒロインの左の乳首を摘み、上へと引っ張る。

「ああっ!あんっ」

ビクッと身体を震わせるヒロイン。
彼女は、乳首への快感が強い。
乳房を揉みながら、指の間に乳首を挟みこねる様に揉む。

「あんっ、あっ、はあ…」

ヒロインは、仰け反って声を上げる。
下には聡の両親もいるのに、声が抑えられない。

「はあ…マジ良い声だ。ヒロイン…そんなに乳首イイの?」
「うん…もっと…して」
「ああ…一杯してやる…」

聡は、胸の谷間に顔を埋めると舌でそこを這わせていく。
両方の乳首を摘み、上へ引っ張りながら捻る。

「あん、あんっ!イイっ…あん!」
「はあ…ヒロイン…っ」

ヒロインを逃すまいと、夢中で乳首を摘む。
そして舌を右の方へ移動させ、乳輪を一周させる。

「ああっ…はん…っ」

舐めながら乳首を指先で上下に転がすと、ヒロインは腰をくねらせる。

「あんっ!はあっ…ん、聡…早く、乳首、舐めて…っ」

我慢出来ずにヒロインは言うと、聡は、ビクッとなる。

「ああ…今食べてやる。俺の可愛いヒロイン…」

聡は、ヒロインの乳房の根元を掴むと上へと乳首を突き出させる。

「ああっ…」

ヒロインは待ち望んでいた。
そしてー。


「ヒロインちゃーん、いるー?」

高い声が上がる。
2人はびっくりして飛び上がる。

「お、おふくろ?」
「た、大変…!」

ヒロインは慌てて起き上がり、服を整える。
ほどなくして、聡の母がやってきた。

「ヒロインちゃん、急にごめんなさいね」
「い、いえ。それより、どうかしたんですか?」
「薬草がきれちゃって、ヒロインちゃんに裏の森で拾ってきてほしいのよ」
「お安い御用です」
「ありがとうヒロインちゃん、じゃあ宜しくお願いね」

聡の母は、何事も無かった様に去っていった。

「ふぅ、良かったばれなくて…」
「…」

聡は、何も言わず黙っている。

「聡、そういう事だから、ちょっと行ってくるね」

ヒロインはそう言うと、ドアを開けようとする。

「ヒロイン」

聡は、部屋から出ようとするヒロインを後ろから抱きしめた。
その両手は、ヒロインの乳房を服の上から掴み、ゆさゆさと揺らしている。

「あんっ。聡…やあ…」
「ヒロイン、帰ってきたら続きしようぜ…俺もう我慢出来ねえ…」

聡はそう呟くと、円を描く様に乳房を揉み始める。

「あん、あっ…あぁ。直ぐ…帰って来る、から…あん」
「約束だぜ?…いつもの家で待ってるからな」
「あ、ん。分かった…」

ヒロインが返事すると、漸く聡はヒロインを解放した。

「…じゃあ、行ってくるね」
「早く済ませろよ…?」
「分かってる」

ヒロインはそう頷くと、聡の部屋を後にしたー。


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