「ごめんくださーい」

扉の隣にある呼び鈴には目もくれず胡桃は万事屋の玄関にはいる

「はーい、ご依頼ですか?」

出てきたのは人当りのよさそうな・・・なんていうか、
地味系のメガネだっ「誰が地味系のメガネじゃァァア!!!」

「人の心読まないでくださいよぅ」

笠をとることなく陽気に言う彼女に地味系のメガネは
もろ口に出してたからね、とつっこむ

「あの、つっこみとか求めてないんで・・・依頼しに来たんですけど・・・」
「君初対面だよね・・・」
「ナンパか?おい、ナンパか?お前みたいな地味メガネはナンパしたってろくなことねぇよ(初対面だと思いますけど・・・)」
「本音と建前が逆になってるからァァアア!!」

とりあえず、どうぞ メガネに託され居間のようなところへ入る
そこで見えたのはソファーに向かい合って座っている銀髪とチャイナ服の女の子

私は思わず息をのんだ

「客アルか?」
「そうみたい、僕お茶出しますので神楽ちゃ・・・あの女の子の隣どうぞ」
「では、失礼します(つっこみ以外にも出来ることあるんだな)」
「本音見えちゃってるゥゥ!!!」

はいはい、と少女は軽く受け流し女の子の隣に座る

「まァ、気楽にしてくれや」
「はい」

そういって笠をとる
見えたのは黒い髪の毛を耳の少し上くらいで2つに結い
瞳は茶色の、チャイナの女の子とそう変わらない年齢くらいの女の子
銀髪の男は息をのんだ

似てる、髪の色も目の色も違うけれど似ている
しかしあいつはもう・・・
しかし生まれ変わりや生き別れた姉妹のように似ている

「どうかなさいました?」
「・・あぁいや、なんでもねェよ」

で、何のご依頼で そう銀髪が声をかけると
少女はにっこりと笑って住むところを探してほしいのですと答えた

「住むところないアルか?ホームレスネ」
「違いますよぅ 私今日初めてここに来たんです」
「じゃあ今までのところ帰ればいいネ」
「帰れないからここに住むって言ってるんじゃないですか 頭悪いの?」

可愛らしい笑顔で可愛らしくない言葉を放つ少女に
チャイナの女の子は少し青筋を立てた

「歌舞伎町の女王にそんな言葉遣いしていいと思ってるアルカ」
「こんなちんちくりんが女王なんて(笑)」
「むかつくアルゥウウ!!」

チャイナの女の子は少女のツインテールの片方を引っ張った
いきなりの行為に少女もまた青筋をたてながらなおも笑顔で女の子のアホ毛を引っ張る

「お前のその笑み、私のむかつく奴に似てて余計うざいアル」
「奇遇ですね!私もあなたのその髪色むかつく奴に似ててうざい」

ギャアギャアと喧嘩をし始める女の子二人に
はいはい、お茶ですとさっきの地味メガネが声をかけた

「とりあえず自己紹介しましょうか。」


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